北の庭から、つれづれ生き物観察記

北の庭暮らしの仲間、犬、猫、鶏たちの奏でる愉快なハーモニー。彼らの暮らしの観察レポート‼︎

九死に一生

今月26日で14歳になる愛犬カイリーが、危うく虹の橋を渡ってしまうところでした。。。

一昨日の夜のこと。


胃捻転の一歩手前、胃拡張だったそうです。


胃捻転の恐ろしさは、身近にそれで愛犬を亡くした人もいて、理解していたつもりでした。

ですが、いざ症状が出てみるとそうとはすぐに判断できるわけでなく、もっと別の何かしらの病気かと思ってしまっていました。


胃捻転とは、胃がお腹の中でぐるりと回転してしまうこと。
そうなると胃の入口と出口で捻れた腸管が絞まり、胃からガスが出ていけず、身体中にその毒素が回ってしまい、死に至るという恐ろしいものです。

細身で、胸の深い犬に起きやすいと言うことから、コリー系のうちの2頭には要注意のものでした。
普段から、食後には激しく動かさないように意識はしていました。


いつも通りに夜ご飯を食べさせて、しばらくしてから、夫がカイの異変に気付きました。


その様子を整理してみると、

足取りがおぼつかず、ふらふらとしながらもドッグベッドに入ってしきりにクルクル回る。(落ち着こうとしているような)

後脚を折り曲げて座るものの、前脚を前に出せない様子で横になることが出来ず、また立ち上がりふらふらとよたつく。(これを繰り返す)

息はハァハァと速くて荒く、大きく口を開け涎がポタポタと落ちる。舌もダラリと垂れ下がり、しわしわになっている。

頭はやや下にさがり、目は虚ろ。目を細めているような時もあり。

身体はブルブルと小刻みに震え、痙攣のように大きく震える時もあり。

口はこわばって、開けにくそうだけれど、ごくたまにパクパクと大きく開ける仕草。

唇や、舌の色は血の気を引いて真っ白。

上から見た肋骨の辺りがいつもより膨らんでいる。

など、とにかくいつもと違う様子で具合が悪く、苦しそうです。

慌てて夜間の診察を動物病院に頼もうと電話しました。

ただ、その時は唇の色が白い事や横になりたがらないこと、息が荒いことを話しましたが。。。

この苦しそうな様子が伝わらなかったのか、夜間病院からは、それが何かしらの貧血によるものならば、血液を検査する必要があり、その検査は夜間だと出来ないそうで、朝の開院まで待っていつもの病院へ行くように言われました。


カイは、つい、3ヶ月ほど前に、前庭症を発症していたので、フラつきはそれが再発したのか、脳に異常が?と疑うけれど様子が少し違う。

とにかく唇が白かったので、それを心配して調べると溶血性貧血というものと症状が似ていました。

溶血性貧血と言うのは、なかなか治らない病気らしく、一年後の生存率もすごく低いということを調べて知って、大ショック。

もし、この病気だったら。。。と。
この病気でも、早期の治療が重要になってくるとの事で、もう私たちにできることは、ただ安静にさせて少しでも症状を悪化させないこと。

大好きな羽毛布団に乗せ、わたしにもたれるようにして横に寝かすとフッと力を抜いて横になる事ができたので、そのまま一緒に寝て朝を迎えました。

この時には、荒い息も少し治まり、眠ることができた様。
ただ、夜中に何度もハァハァと息が荒くなり、立ち上がる事もあり、その度に身体をさすって横に寝かせました。



朝イチで病院へ向かいます。夫も有休。

もう、すっかり溶血性貧血だと思い込んでいたわたしは、これからやってくるであろう別れを考えて、涙が止まりませんでした。

一緒に生きてきた年月、その思い出が走馬灯のように思い返されました。


結局、獣医さんに様子を話して、触診などされていくと、どうも胃拡張しているようす、と。
ガスが溜まってお腹が硬く、触ると痛がりました。

と、そこでハッとしたのです。

肋骨の辺りがいつもより膨らんでいたこと。

前脚を伸ばして横になることが出来無かったこと。

それをわたし達はそれまで重要視しておらず、そう言えば。。。と先生に伝えると、ならばますます胃捻転の手前の症状だと。

胃が捻転が何かしらで少し戻ってガスが口から出せたのか、少ししか回らなかったか、が幸いだったと。。。


なんて運の強い子なのでしょう。。。


もし、胃捻転だったとしたら、もう今頃はこの世にいません。
わたしが想像していたよりもずっと重篤で危険な状態だったのです。
九死に一生スペシャルです。


どんだけ痛くて苦しかったろうと思いました。
震えて、息を荒くして、耐えてたんだなぁと。
そんな中でも、わたしに身体を預けると眠ることも出来た。。。

もうね、これからは夜も一緒に寝ることにしようと思いました。

どれだけいつもそばにいたがってるかが、痛いほど伝わってきました。

犬は2頭になり、猫も増え、目をかけてやる事も減ってしまっていたけれど、この子はわたしと一番長く過ごしてきているのです。

一緒に海を泳ぎ、川で遊び、氷の上で釣りをしたり。フリスビーの大会も出たし、セミナーにも出たし。そう言えば、言うこと聞かなくて、悩んで悩んで、泣いていた日々もあったなぁ。

最近は歳を取ったからと一緒に出かけることも減っていたけれど、もっともっと、一緒に過ごす時間を増やそうと思いました。


結局、カイは病院でそのまま、もしもの時のためと検査のために半日入院となり、今後は薬と食事のケアで再発防止に努めます。

病院でたくさんお世話になり、スタッフさんにもかわいがられ、今日の診察はご機嫌、朝から体調も良さそうでした。

老齢のため、たくさんの検査が必要で、何かしら不具合は出ていて、完全に良い状態にはなれないのだけれど、これからはできるだけ張り合いがあって、快適で穏やかな生活ができるように、気を配って行こうと思います。



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ほんとに良かった。。。



◇庭の草花たち◇6月上旬北海道

久しぶりに書きます。

といっても、書いていたの、だけど消しちゃうんですよ、誤操作によって。。。…>_<…

アプリと相性、合わないのかも。早くも引っ越し考えちゃったり。

頭の中も生活も、6月は慌ただしく過ぎています。

 

ところで、今年の十勝はちょっといつもと違う。

とにかく、雨の日が多く感じています。

梅雨っぽい毎日。

夜は冷えるから、暖房も入れちゃってます。

けれど、やっぱり植物達は季節に合わせて生長しています。

 

最近のウチの庭のベスト草花いきます↓

 

◇ヘリアンセマム・チェビオット◇

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くすんだ緑色と、ピンクオレンジ。

イギリスのスコットランドイングランドの境目チェビオット丘陵。

その境目=ボーダー=ボーダーコリー(犬種)の故郷=わたしの心の故郷です🎵

 

このひとは、地面を這うように枝を伸ばして広がります。

まとまりにくいので、ひとくせあるけど、すっごくスタイルあるヤツ。

名前も、姿も好きなので、食卓からすぐに目に入る位置に植えてあります。

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ほんとうはある程度切り詰めてやると、この茶色の木部が短くなってすっきりとまとまるそうです。

高さのあるレンガの花壇からだらりと咲かせたい。

そういう雰囲気。

 

 セントーレア・モンタナ◇

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紫の花がセントーレア・モンタナ。

アメニモマケズ、わっさわさ花を咲かせてただいま、満開に。

雨だから、撮影が遅れてしまって良い姿、取れないね。

もっとも、わたしはこの花の蕾の状態の格子状の模様も好き。

ウィリアム・モリスのデザインに使われていそうな趣があるのです。

そしてまた、このモンタナ君は、うちの庭の花としてすごく大事な要素を持っている。

すごく丈夫であること。

引っ越してきた時は1輪だったけど、いまはご覧の通りです。

ありがたいの一言。

早めに咲くので、この花が咲くのを合図に庭が賑やかになっていくイメージ。

 

 ゲラニウム・ローレンス◇

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ローレンスは、珍しい種類だと思うな。

ホームセンターではもちろん、ちょっと大きなナーセリーでも見かけない。

この可愛いゲラちゃんは、旭川の上野ファームさんからのお迎え✨


ゲラニウムって、ほんとうに沢山の種類があって面白い。

背が腰くらいに高くなるものから、20センチくらいのものまで。

全体的に、ふわぁっとソフトな印象を与える姿が特徴かな。

ただ、茎が長くて、まとまりにくそうなもの、形を気にしなくてもこんもり育つものがありそう。

花も、大きいのから小さいものまで。

色も白から青系、ピンク、紫系。

どちらかというと、寒色系が多い気がしています。

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※このローレンスは、花弁に入る脈が美しいのです。

うちには、ことしゲラニウム・ジョンソンズブルーという、大きくなりそうな種類も仲間入り。こちらはメジャーな品種。

まだまだ小さくって、花は来年のお楽しみかな。

 

 

ひとまず庭からは、この3種のご紹介でした。

 

 

ところで。。。

たいていの花の図鑑って、花だけの写真とその高さや広がりをセンチで表したものしか載っていないことが多い。

ガーデニングをする上では、それじゃ情報が足りなさすぎる。

 

どんな雰囲気、空気をまとっているのか。

わたしはそれを知りたい。

大きくふんわり広がる、モサモサっと茂る、勢いよくシュッと伸びる、

ぎゅっとコンパクトにまとまる、などなど、そういうこと。

なので、わたしはどうして花図鑑、とか称されるものに

その花の全体像が載っていないのか、とても不思議。

強いて言えば、春、夏、秋、冬の姿も載せて欲しい。

花だけが、花咲いているときだけが、その植物の姿じゃないでしょうと。

 

 

と疑問に思って調べていくと、海外のガーデンサイトでは、人のシルエットに対する植物のシルエット、そして四季のうつり変わりに伴う、葉の色の変化も示されていました。

 

そう!!

 

こういう情報ですよ、アマチュアガーデナーがめちゃくちゃ知りたいのは!

そして、すごいのが、あなたにむくガーデンデザインは?とかってイエス、ノーで答えていくと

植え込む植物のプランニングが出てくるサービスもあった!

出てくる質問は、花壇の面積や日照時間、方角、そしてガーデニングにかけられる時間や庭の用途などなど、それはそれは沢山。

庭文化の歴史の違いを感じます。

もちろん、日本にも日本庭園っていう素晴らしい歴史ある技術があるのだど、一般ピープルには敷居が高すぎる。

ちなみに、そのサイトでうちの花壇はギボウシとか多めのシェードガーデンがベストって

出てきました。

しかし、えー、それはつまんない。。。バラが良い、バラをもっと植えたい!

とかって結局そうなっちゃうんだけど。


 

 

ガーデニングは、アートに限りなく近くて。

花の色はもちろん葉の質感やボリューム、シェイプ。。。そして花色を合わせる時期。

そういう知識や経験が大切なんだと、やっていくうちにわかってきました。

その花の持つ空気感、雰囲気は身近に見て、育てて、感じ取っていく楽しさもあり。

それが経験値ってやつかも。

だから、これ!と思った苗を庭に迎えて、実験のように植えているのが、食卓からすぐ目に入る花壇。

ここが、わたしのリアル花図鑑です。

始めて育てる宿根草が、どんどん大きくなって花を咲かせる時は、ほんとうにワクワクします☺️


しわっしわのおばあちゃんになった時、こんな↓風に植物たちを操って、色とりどりの庭を創れるようになっているのかな?!

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※上野ファームさん2015年5月下旬頃


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※上野ファームさん2015年夏頃


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マーガレットが満開

やっとやっと晴れました、十勝!

無いはずの、梅雨がこちらまでやって来たのかと思うくらいに珍しく、
雨が続いていました。
 
ストーブも、扇風機も手放せないような、5月からの寒暖の変化には参ってしまいます。
でも、季節は順調に進んでいて、今朝はマーガレットが満開になっていました。
 
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朝日が差してまるで絵の中に居るような、ひとときでした。
 
じーーっと雨に打たれつつも、セントーレア・モンタナは生長を続けていて
 
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たくさんの蕾と、花びらが。

ふさふさの紫の花は、太陽が昇ってくると開きます。

 
昨日から、雛たちも運動場から外に出て、畑や庭を楽しんでいます。
 

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といっても、まだまだ小さいし、カラスなんかはいつも不穏な感じで近くをウロウロしているので油断大敵。
 
昨日の夫は、日曜大工でチキンクープの整備の傍ら、雛たちの子守りに忙しい様子でした。
 

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※わらわら。群れ感が出てきました。

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※身を隠せる草の中は本能的に安心するよう。うとうと。
 

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※ブロックの上はあったかくなる事をみんなよく知っています。はねをのばしてコロリと寝そべり、日光浴♪
 
 
そういえば、アルプスの少女ハイジに出てくるペーターは、ヤギ達に山の草を食べさせるための守り番をしていたなぁーと思い出しました。
 
草を食べさせている間は、寝転がって、空を見て、ヤギの個性もよく知っていて。
 
太陽の傾きを見て、ヤギを下山させて。
 
鶏の群れの気の向くままに、そばでついて見守る中に、ちょっとペーターの日常を垣間見たような気分になりました。
 

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※懐かしくなって、ハイジを本棚から持ってきました。
そうそう、ペーターは時にヤギを危険から守るため命懸けでした。危険な崖に行きそうなヤギを2人で止めるシーン。ペーターが脚を捉え、動物の気持ちがわかるハイジは、おいしい草でヤギをおびき寄せ、方向転換させたのです♪危機一髪!
 
 
そういえば、一昨日から、エゾセンニュウがとっても良い声でないています。
去年一昨年と、あまり近くで声が聞こえなかったので、嬉しいです。
 
ジョッピンカケタカ(鍵は掛けたか)、と鳴いているといわれるエゾセンさん、今年は、
ジョッピンカケタカヨ???ってニュアンスで鳴いています。
 
うん、今年のエゾセンさんは、上手いわ~。
歌が上手い人みたいな感じかな?
 
鳴くのが求愛だとしたら、やっぱり歌が上手い雄はモテるんだろうか?
 

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※ネロは、顔に似合わないかわいい声でよく喋ります。今朝も、その声で夫を意のままに操っていました(笑)
 
 
 
 
 

鶏の「巣ごもり」本能とその解き方

昨日からこちらは雨。。。
 
庭に出られないから、半ば強制的な休み、気持ちはゆっくりと過ごせたりする。
 
植物にとっても、わたしにとってもひと休みの恵みの雨の日です。
 
 
 
さて、今回は鶏の話シリーズいきます。
 
卵を産んだあと、温めるのは鳥類達の常識!?ですが、我らが鶏に関して、その行動は果たしてどうなっているのでしょうか?
 
 
 

鶏の巣ごもり本能「就巣性」

「巣ごもり」は鳥が卵をある程度の数産み、卵を温めて巣にこもっている状態のことを言います。卵を抱いていると言う意味の、抱卵も同じような状態を指します。(英語では、broody chicken, broody hen)
 
巣ごもりは、本来鳥類の雌であれば備わっている本能ですが(カッコウとか特殊なやつらは除く)家畜化されている鶏は、品種によってこの本能(就巣性といいます)があるものとないものがいます。
 
鶏が野生だった頃、卵を産む時期は、子を育てる春と秋に産む季節性のものでした。
そこから、私達人間が、その卵をいつでも食べられるように、季節関係なく毎日卵を産むよう鶏を品種改良してきたのです。その結果、毎日卵を産む鶏(採卵鶏と言います)は、上に挙げた「巣ごもり」の本能が無くなりました。(まれにある個体もいるようです)
 
※ちなみに、スーパーで売っている白色の卵は「白色レグホン」、赤色の卵は「ボリスブラウン」という種類の鶏の産んだものです。
 
 
一方で、採卵鶏として改良されすぎていない野生に近い種類の鶏は、巣ごもり本能(就巣性)が残っており、ある程度の数の卵が巣に貯まると、抱卵をはじめます。
 
文字通り巣に篭ってしまうので、餌も水も最低限しか取らず、一日中じーーっと巣に座っています。
それはそれはまるで地面から磁石で引っ張られているかのように、ぺちゃんこになって座っています。
たまに、卵を優しく転がし、首を伸ばしてせっせと自分の周りに敷き藁を寄せ集めます。
 

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で、こう言う見た目の行動も明らかに変化するのですが、すごいのは、なんとその間は鶏の体温までも上がっていると言う事実です。
そして、さらにお腹の羽が抜けます。きっと直接皮膚を通して温めた方が熱や湿度が伝わりやすいからでしょう。
 
こんな驚きの巣ごもりという本能(就巣性)ですが、共に暮らす私たちにとっては時にやっかいな性質でもあります。
 
わたしは今回、リリーがあたためる卵が無いにも関わらず、巣にこもって出てこなかったり、ほかの鶏が温めている卵までも奪って温めたりと、なにかに突き動かされるように行動する様子を目の当たりにして、この本能がいかに強いものなのかをまざまざと感じると同時に、悩まされもしました。
 
そりゃ、無事に卵を温めて雛が産まれるのが鶏にとっては自然な事なので、そうさせてやりたいのは山々ですが、彼らを飼育管理する私達人間は、その命をコントロールしていかなくてはなりません。
 
通常雛が孵る21日を超えて巣ごもりしていると、鶏はどんどんやせ細り、顔色も悪くなってきます。母体が危うくなってくるのです。そしてその間、精神状態も、リラックスとは程遠い神経質で不安定な状態になっています。
 
また、他の鶏の卵を見つけて横入りし、複数で折り重なるように巣ごもると、生まれた雛が圧死してしまう事もあります。
 
そこで、こういったトラブルを未然に防ぐためにも、この素晴らしいけれども時にやっかいな"巣ごもり"を、人為的にやめさせる方法があるのでご紹介。
 
 

巣ごもり、抱卵モードを解く方法

巣ごもりを解くには、ポイントが2つ。
 
①その鶏の上がった体温を下げること
②巣や卵のある環境(シチュエーション)を変えること
 
今回、参考にしたのは、この動画。
コッツウォルズ・チキンズさんのもの。
 
Broody Chickens -Dos and don'ts-
 


Broody Chickens - Dos and Don'ts - YouTube

 
この方によると、巣ごもり解除(break brooding)は、見つけたらできるだけ早くするべし!!だそうです。
 
パンケーキのように、ぺっちゃんこになって卵を温めれば温めるほど、その身体には熱がこもり、体温は上昇するようになっているため、なるべく早いうちに巣ごもりは辞めさせた方が良い、との事。
(それに、無駄に痩せてしまうのも防げますね)
 
用意するものは、鶏一羽が入る網のケージと、餌と水を入れる容器、地面からケージを浮かせるための木の角材のようなもの二本。
 
ケージが網なのと、床から浮かせるのはできるだけ鶏の身体の周りに空気の流れを作り、効率的に冷やすためです。(止まり木を入れるのも、床から鶏を離すためのひとつの手としてオススメ)

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※セッティングのイメージ図。ポスター風に描いてみました。
 
 
また、ひとつのケージには絶対に、一羽の鶏しか入れないこと。複数入れると互いに温めあってしまい、体温が下がりません。
 
ケージを置く場所は、その鶏の群れのいる小屋やランにします。そうすることで、ケージの中の鶏も群れの鶏と網越しに交流でき、次に群れに戻した時、仲間はずれにされません。
 
ケージに入れておく時間は、三日三晩です。この間は、可愛そうだけれどずっとひとりにさせます。夜だけ群れに戻したりもダメです。
 
これで、たいていの鶏は巣ごもりを辞めるそうです。
 
ケージは、ペットキャリーでも良いそうです。そして、ケージの上にはほかの鶏が登って糞落とすのを防ぐためにプラスチックトレイを置きましょう、とも。
プロフェッショナルな気づかいですね。
 
この方の、白い鶏を抱く手つき、ケージに入れる手つき、これもプロフェッショナル。
鶏を怯えさせない動きで素敵です。
 
 
 
さてさて、わたしは、リリーにこれを参考にしてやってみたところ、二晩目には解除されていました。

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※面会中のペロ
 
ただし、巣ごもりが長かったリリーは、爪がすごく伸びていて、床の網に引っかかってしまい、爪が剥がれ、流血沙汰になってしまいました。
 
即、オロナインを塗りましたが、翌日は脚が痛そうで、地面を引っ掛けないので可哀想でした。なので、鶏を金網の床のケージに入れる時、爪に要注意です。もし、爪が伸びすぎている場合はチョンチョンと爪切りで切ってやるのがよろし、です。
 
 


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無事に巣ごもり解除されたリリーは、ペロと寄り添い、また穏やかで騒々しい?!毎日を元気に送っています。
 
 
巣ごもりを辞めさせるには、鶏を水に浸ける方法も広く知られていますが、効果が薄いことや、水に濡れることは鶏にとって非常にショッキングな事なので止めましょう、と動画では話されていました。
 
他にも調べると三日三晩隔離して水のみ与え絶食させる、とも記述がありましたが、餌を与えても問題ありません。ただでさえ食べてない巣ごもり鶏なので是非、あげて欲しいと思います。
 
できるだけ、動物に苦痛を与えずに暮らしていきたいし、その方法を探って、知恵を絞っていくための情報はとても貴重です。
困った時に、目で見る事が出来る動画の心強い事。
 
欧米ではバックヤードチキンと言って裏庭で鶏を飼育する家庭も日本よりずっと多いようです。
それだけに、飼育用品や飼育のヒント、コツを学べるサイトもとても多いのです。
こんな情報がもっと身近になり、日本の庭に、鶏が増えると嬉しいなと思います。
庭の鳥だから、庭で飼いやすいし、家畜なので想像以上によく慣れます。
彼らはいつだって、誰よりも熱心なわたしのガーデニング仲間です。
 
 
さて、鶏の魅力を語り出すと止まらなくなるので今回はここまで!
 
とっても長くなりましたが、鶏のお話、巣ごもり編でした~!
 
 

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全員集合、家族写真。
遠い目をして夕飯を待つ。。。


 
 

春の味~わらびの下処理~

お天気は良いものの、風が強くて庭仕事をすると、目にゴミが入るのが困りもの、な週末でした。

土曜日には義両親が遊びにやってきました。

今の時期は、かわいい雛がいるから、チキンクープが一番の人気スポット?!

お義母さん、椅子に座ってずーーーっと雛を眺めておられました。
うんうん、その気持ち、めっちゃわかる!

お義父さんは、家の敷地や周辺に生えている山菜採りへ。
そしたら、ほんのちょっとの時間で、大量のワラビやウドを収穫してきてビックリ!!

うちのすぐそばの土手に、たっくさーーーんワラビが生えているんですって。
雑草しか見えないワサワサ茂った草の中なのに、ワラビを見分けられる目が凄いです。


ワラビなんて食べ方を知らなかったんですけれど、


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①穂先?を集めて束ねて


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重曹をサラッとかけて


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③熱湯をかぶるくらい注ぐ


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④お皿で重しをして、一晩おく


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※茶色かった水がどんどん深緑に変わります


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⑤一晩漬けたら水で数回すすいで、下処理完了!!


教わって初めてやってみた私のワラビ、時間を置きすぎて柔らかめになってしまったので、重曹で付ける時間はワラビの様子をチェックしながらやることを肝に銘じて次回にリベンジ!!

ワラビはお揚げと炊きました。
ウドは、テッパンの酢味噌和えで。
春の山菜のこの苦味。。。たまらないです。

フキノトウ、ウドや菜の花などなど、春の山菜の苦味の成分(植物性アルカロイド)は、冬の間に身体に溜まった老廃物を、体外へ排出をさせるデトックス効果があるのですって。(((^-^)))

大人になってからわかる、この苦味のうまさ。もしや身体に老廃物が蓄積されていく年代からわかるようになっているのではなかろうか。身体が欲しているからこそ美味しく感じるのでは??なんてね。


ところで、料理するまでに下処理がいる山菜って、なかなか最初は自分で採って食べようって気にならないけど、コレをこうやって採って、こうやって下処理をして、って目の前で一緒にやってもらえると、とても心強いですね。

今回で、私の中のワラビへのハードルが下がったので、明日からは自らもりもり収穫ができそうです。

さぁ、デトックス効果に期待大!!!!!!

って思ったけど、ワラビは苦味がないからデトックス効果は期待出来ないってこと?
残念~/(^o^)\




オマケ

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ふぅん、デトックスねー。
わたしも、抱卵モードが終わってリフレッシュ中よ~!

byリリー

※ブランコ作りました♪






庭仕事、あれこれ

カラッと晴れて、昨日から庭日和な十勝です。

 
日に日に胡桃の木や楡の木、白樺の葉が茂り、虫達の動きも活発になってきています。

ところで最近、庭で一番綺麗に咲いているのがコレ。
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ゲウム・マイタイ 
Geum "maitai"
 
ゲウムは和名ダイコンソウだそう。
 
花が可愛くて、株元に妖精が住んでいそう♪
 
ゲウムは、うちの庭ではよく育ってくれるからお気に入りです。
 
苗は広尾の大森カントリーガーデンさんから、入手しました。
 
花が横に向いて咲くのもポイント。
 
 

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ちょっとコッツウォルズの花壇風。
 
前の家主さんが河川敷から拾ってきたらしい石が黄色っぽくて可愛い。
 
玄関のすぐそばのここは、可憐でカントリーな雰囲気にするつもり。
 
芝生や砂利やタイルの方が楽じゃない?と夫からは何度も話が上がるけれど、ダメ、絶対!!
 
ポーチの両脇は花壇っつーのが、コテージハウスのテッパンやろう?!(。-_-。)
 
あーでもない、こーでもないとやってきて、ようやくちょっといい感じの兆し。
 
ここの花壇の次なる開花は、セントーレア・モンタナです。
 

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もうね、毎日、リアル宿根草図鑑を眺めている感じで楽しすぎます。
 
 
庭の花巡りの後は、あっという間に伸びてきた、芝を刈りました。
 
小1時間、芝刈機で走り回って汗だく。
 
勢い余って去年植えたエルダーフラワーの苗木の枝をへし折ってしまいました。
 
焦ってその枝は挿し目にしたけど、根がでるかな!?
 
いつかエルダーフラワーの花でコーディアルを作ってみたい(((^-^)))
 
 
 
 
芝刈りの後は、牧柵に絡まって伸びに伸びたつるバラの移植。
 
この家に越した当初からあった名前も知らないバラ。
 
多分、"エクセルサ"って言うヤツだと思う。
 
ガレージの横に植わっていたものを掘りあげて、牧柵に絡ませたは良いけれど、真夏の生育旺盛な雑草の蔦と絡まりまくり、笹も地面から生え、それと蔓が絡まりまくりで手入れがしにくいのなんのって事で、これは鶏小屋へ絡ませるか、トンネル仕立てにして鶏達の外の隠れ家にしようと思います。
 

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かなり大きな株で、根はまるで山ワサビのような太さ。
 
2度目の引越し。
 
うまく定着してくれるといいなー!
 
ある程度根を切ったから、つるは切ってしまった方が負担が少ないかな。
 

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※さっそくつたの下を練り歩くペロ。
 

鶏はブッシュ系が好きなので、そういう場所を庭に増やしていこうと思ってます。

 
ブッシュの中は、暗くて安心するんだろうな。
 
今時期は、カラスが子育てをしていて、チャボなんかは獲物として狙われる立場なのでブッシュ系はそんな時、隠れ家になります。
 
以前に一緒に暮らしていた鶏、ボリスブラウンのローズとマリー位の大きさだったら、カラスも気にせず外に出せたんだけどなー。
 

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※アローカナ雛のムキムキっぷりにため息。。。めっちゃアスリート体型!
 
 
アローカナと言い、つるバラと言い、庭がワイルドな感じになりそうな。。。
 
というより、もともとワイルド系(放任)ですけれどね!/(^o^)\
 
ただ、これまでは行き当たりばったり、勢いだけで進んでる感じだったけど、ここへ来てようやくちょっと植物や鶏の言葉がわかりかけて来たのが、嬉しい。
 
 
 
さて、庭のこと、長くなったので少し心に潤いを。
 

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"On earth, there is no heaven.

But there are pieces of it."

Jules Renard

 

地球上には、天国はない。

けれど、そのかけらは無数にある。

 

 

「にんじん」の作者、ジュール・ルナールの言葉です。

天国のかけら探し、素敵な表現ですね。

 

 

それでは、これからいっちょ庭仕事へ~!

 

みなさま、良い1日を!!(^-^)/

 

 
 
 

リリーの卵の結末

今朝は雨の十勝です。

一昨日までの暑さが懐かしいくらい、肌寒い。

日向ぼっこでぬくぬくしていたビオラの雛たちもどこへやら?

ビオラ母さんのお腹に潜って温まっています。

アローカナの雛たちの脚がスラリと伸びて来て、重心がどんどん高くなっています。

マフィンも、体格差が心配されましたが、そんな心配も要らないくらい堂々とアローカナ達とイモムシの取り合いをしています。


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※脚が長いから、短足のお母さんの羽から突き抜けちゃうアローカナ。この子は常に周りを見渡している。




さて、昨日の記事に上げたリリーの温めていた卵。

結論を先に言うと、ダメでした。

残ったひとつが肺呼吸までいったものの、死篭り、そして残りひとつはちゃんと外に出て来たのに、リリーの飼育放棄により星になってしまいました。

星になってしまった雛、とても残念です。

私たちが早く気づく事が出来れば、助かったんですから。

昼過ぎに巣を覗いた時にビックリ、灰色の毛の塊がぐったりとリリーの口元にある餌皿の中に横たわっていたのです。

産まれたての雛が、まず巣の外にいる事態に驚き、すぐさま雛を取り上げました。

掌で包んでいると、口を開けて息をしたのですぐさま湯たんぽを用意して、あたため、半乾きの羽毛は歯ブラシでときほぐしました。

すると、息を吹き返し、ピヨピヨ、と鳴き始めたのです。

もしかしたら、蘇るかも知れない、とただただ温めましたが、残念ながら、30分もすると息絶えてしまいました。

雛の身体をチェックしても、奇形と思われるものは全くなく、殻も綺麗に割れて出てこられたので、リリーが巣から追放したのだと思われます。

きっと、しばらく大きな声で母親を呼んでいたのか、ビオラがしきりにリリーの巣の中を気にしていました。

原因は沢山考えられます。

まず、チャボの中には、抱卵はするけれども、雛はつき殺してしまう個体もいるそうです。

リリーも、巣から出てきた時はビオラの雛を追いかけ、突っついていました。

二つの巣箱を自由にビオラとリリーが行き来できるようにしていた時(これはしちゃダメ)、自分の温めている卵を放棄してビオラの卵を横取りしようとしていたり、ビオラよりも餌に出てくる頻度も低かったので母性本能が強いのかな、と勝手に人間の頭で鶏の行動を解釈していたのです。

考えられる事としては、リリーの神経が相当に高ぶっていたという事かもしれません。

巣にこもり、抱卵中は他の鶏がうろついている環境では必要以上に気が立ってしまう事があるそうです。

雛を育てる時の基本は雄1羽に雌1羽のつがいが理想とする話もあります。

けれど、チャボは集団で雛を世話する、という記述を読んだこともあります。

どれが本当なのか??

どれも本当なのだと思います。。。(u_u)

人口孵化で育った鶏より、鶏に育てられた鶏の方が子育てをする、とも。

あとは、産まれた雛の色によって、攻撃の対象になってしまう事もあるそうです。

理由は色々な事が挙げられましたが、リリーが落ち着いて抱卵できれば結果は違ったのかも、と思う点が多々あります。

なので、今後孵化させる時の改善点。

*子育てをする鶏(抱卵させる鶏)は群れに一羽にする

*抱卵する時は、母鶏だけの場所でする。なるべく、そっとしておく。ただし雄鶏には会えるようにしておく。

*育児させる個体を識別していく。その血を残していく。(うちの場合ビオラ)


ひとくちに、チャボは育児する、と言っても色々な個体がいる事、盲点だったし学ばされました。

星になった雛は念願の銀鈴並の羽色でペンギンのようでした。

夫婦共々、意気消沈。

鳥類はふとした事で、すぐに命を落としてしまう。

けれど、だからこそ21日で新しい命が生まれる。

鳥類の命のサイクルはとても早いのです。

めげずに、雛の死を今後に活かしてやっていくのみです。

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また戻ってきてね。

救えなかった雛は、季節の花とともに、大地へ還しました。