季節は夏に突入ですね~。
三日続けて良いお天気!!
ソフトクリームが無性に食べたくなる、スカッと晴れた十勝の青空は最高です。
朝、起きて庭が朝靄に包まれていたら、その日は青空の予感。鳥のさえずりと、靄に包まれた景色はとても幻想的です。
わたしは、秋の朝靄もかなりシックな趣があって気に入っているのですが、真夏の朝も目覚めたらすぐ、外に出たくなるくらい好きなんです。
それはなんといっても、朝の日差しの中の植物が本当に美しいから。
朝露に濡れて静かに咲く花を見る喜び。
そして、夏は植物の開花が特別早くて、昨日の夕方には蕾だったものが、朝にはもう咲いている。
その咲きたての姿を、驚きと共に発見することも楽しみなのです。
十勝の夏の朝はひんやり涼しいから空気も気持ち良いですしね。
さて、そんな初夏の朝、ここ数日わたしを心躍らせてくれている花と、そのちょっとしたエピソードをご紹介。
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カンパニュラ・ウェディングベル(ダブルフリル)
ロマンティックな名前にピッタリな花姿ですよねぇ。ドラマ、風のガーデンでも登場していたんだとか。うちの庭では今年はじめてお目見えです。
ポロンポロンとベルのように釣り下がって咲き、白い二重のフリルの姿がとんでもなく魅力的です。
面白い事に、どこから見てもフェミニンなこの花を、最初に欲しい!!と言ったのはオットなのです。
理由は、プックリしていてかわいらしいのと、その花の中に蜂が入りに来る様子を見るのが楽しいから、だそう。
へぇ~、蜂かぁー。なるほどなぁー。
と思って昨日の夜にその事を話していたら、今朝、確かにちゃんとミツバチが花に入っていくのを目撃しました。
しかも、律儀にひとつひとつ、ほとんどの花に訪問していました。
さすが、働き者だなぁ~。
消えたウェディングベル。
実は、この花の苗は二年前にも迎えていたのですが、翌年には何故か庭から消えていなくなってしまっていたのです。
ややや???あの、ウェディングベルはいずこ?
丈夫で旺盛に増えるって書いてあったけれど、うちには合わなかったのかなぁ・・・と思ってガッカリしていました。
しかし、諦めるなかれ、です。
庭から消え去ってしまったにも関わらず、わたしは次の年に3株の苗を購入。
めげずに3箇所に植えました。
ウェディングベルよ、ウェディングベル、あなたの好きな場所はどこ???
その答えを知るために。
大丈夫、うちにはほぼどんな宿根草でも育つ(少なくとも死なない)、魔法の花壇があるのです。笑
それは、以前にも写真で載せたことのある、コッツウォルズ風の、家の玄関ポーチのすぐ脇の小さい花壇です。
その花壇は、南東の方角にあり、建物で西日がさえぎられる事や、夏の暑い時期にはすぐ傍に立つ楡の木の陰のおかげで高温になりづらい場所なのです。
そこに、2株と、食卓からすぐに見える試験区の花壇に1株。その年には、問題なくすくすく育っており、冬を迎えました。
そして翌春・・・。
そして、ゲウム、トロリウス、アルケミラモリス・・・などなど、懐かしい顔ぶれが若葉を出し、すくすくと育つ中・・・。
ウェディングベルが、またおらへん!!!
なんでー、なんでー、なんでやねんねんねん~~~♪
関西地方に住む姉の家から、一足先に咲いたよ!!!と送られてくる同じカンパニュラ・ウェディングベルの画像・・・。
うわぁ、めっちゃきれいやないか・・・。
うちは、やはり今年も絶えたよ、とガッカリ肩を落として話していました。
どうにもこうにも諦め切れなかったわたしは、目を凝らして探しました。
魔法の花壇でも消えるって?そんなことある?いや、ない!
どこかに痕跡はないか?小さな芽が出ていないか?
去年育っていた時の、葉の形は??茎の色は??
記憶を思い出し、それが全部なくなっていたとして、新しく生えてくる姿はどんな?と想像をして。
・・・すると、どうも怪しいヤツがいるのです。昨年植えた付近に。
その姿を見て、昨年春、二人で草取りをしていたときの、こんなくだりを思い出した。
わたし「ちょっとまって!ウェディングベルちゃうかな、それ。」
オット「え?雑草じゃないの?」
わたし「ウェディングベルちゃうのー?」
と、言いつつ、その時はその芽を残したのですが、その後も一向にあのベルが咲く気配を感じられず、わたしはやっぱり雑草だったか、と根こそぎ抜いてしまっていたのです。
それを回想してピンと来ました。
これなんや!!!これがそうや!!!きっとウェディングベルなんや!!(握り拳と共に)
それらはよくよく見ると、植えた三箇所付近のそこかしこにいる。
でも、悲しいかな同じくらいに雑草もそこかしこに、いるのです。
だけど葉の形が怪しい。とっても、におうぞ。
最終的に、雑草であってもいいから、わたしは今年、この草の行く末を見ていくことに決めました。
その草をめぐってまた、今年も同じような会話が庭で繰り広げられました。
試験区の花壇の中の草取りでの事。
オット「これ抜いちゃっていいよね?」
わたし「あかん!それたぶんウェディングベルやねん!」
オット「ほんとに?!どこからどう見ても雑草にしか・・・。」
わたし「いや、もうそれしかいない。きっとそれが、ウェディングベルや!去年もおんなじこと言って抜いたねんで~!!!三株もいなくなるなんてありえないしあれは丈夫で云々(悲痛な叫び)」
オットはそれ以上何も問わずに、その雑草とわたしをそっとしておいてくれました。
その後、その雑草はあまり大きくならずに、先端の葉と葉の間に小さな白い花を付けました。
そう、この段階なのです。
なーんだ、やっぱ雑草だった、って抜いちゃう時期は。
ハコベとか、そういう何がしかの野草が、白い小さい花をつけたように見えるのです。
しかも、背も低いから釣鐘のような、あの大きい花を付けるようには全く見えなかった。
でも。
抜きたい気持ちをぐっと抑えて我慢。
咲かぬなら、咲くまで待とう、カンパニュラ・・・。
そう、この雑草にとってはここからが本番でした。
ゆっくりゆっくり、背が伸び、そして最初白っぽかった小さな花は、やがてゆっくりとぷっくりふくれて緑色の房のようになり、その雑草のひょろりとした茎と葉の間から垂れ下がりました。
もう、その姿は雑草ではありません。
あの、カンパニュラ・ウェディングベルそのものです!!!
花はほんとうにゆっくりと釣鐘の形に変化するので、やっぱり何度も疑ったりもしたけれど。
信じてよかった!!
こういう経緯があり、咲いた喜びひとしおです。
喜びのあまり、大変おおげさに書いてしまいましたが。
単に、春の株を見分けられなかっただけの話です。悲
でも、やっと咲いたという話です。嬉
何気ない日常を、ドラマティックにお届けいたします。笑
最後に今朝の一枚です。
セントーレア・モンタナやオルラヤ・グランディフローラが生育旺盛で、それらのわさわさっとした中に混ざって咲く白いベルたち。
その一帯はとてもメルヘンチックな雰囲気をかもし出しており、写真を撮っていると、まるで小人になって、深いベルの森に迷い込んだような気持ちになってきます。
あ~、素敵。ほんとに、素敵。
ぼくは蜂になりたい。ぶぅ~ん