北の庭から、つれづれ生き物観察記

北の庭暮らしの仲間、犬、猫、鶏たちの奏でる愉快なハーモニー。彼らの暮らしの観察レポート‼︎

十勝千年の森へ

 

数日雨続きの十勝でしたが、気になっていた十勝千年の森へ行ってきました。

この日も小雨、恵まれたお天気では無いものの、そのせいか人の少ない園内をのびのび楽しめました♪

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ライラックの花もしっとり

 

 

ここは、わたしのお気に入りの場所。

北海道には色んなガーデンがあるし、まだ行ったことのない所もたくさんですが、今現在ここが一番好きなんです。

 

山の麓の広〜い場所にあるから、空気も澄んでいておいしい、

見渡す限りの色んな緑に囲まれてリラックス。心地好い自然をたっぷりと味わえます。

その中には、牧場あり、森あり、林あり、小川だってあるし、アートやカフェも楽しめる。

そして、それぞれのエリアには、趣の異なるガーデンが創られています。

ガーデンパスポートを購入すれば、一年中訪れ放題。
ここに惚れ込んだ私は、夫の分と合わせて2人分、毎年購入しています。

 

 

そしてなんと言っても、ここのガーデンおよびランドスケープをデザインした方が、

イギリスの超売れっ子ガーデンデザイナー、ダン・ピアソン(Dan Pearson)氏。

つまり、十勝にいながらにして、ガーデニングの本場、イギリスの世界レベルな庭を感じることが出来る、ありがたすぎる場所なのです。


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ダンさんはこんな人。彼の著書、Home Ground :Sanctuary in the Cityより。

やっぱ、素手で土をいじるんだわ。そこが好き。

 

ところで、ここのガーデンの素晴らしさを、言葉にするのはとても難しいのですが、

何よりすべての植物達が無理なく、

そして美しくその場の景色(雰囲気)と調和しているところだと思います。

森、林、草地、牧草地、庭ゾーン、全部それぞれの雰囲気、空気感があって

それに合わせた植栽がなされている。

どれかが突出して目立つわけでもなく、でも近くへ寄ると目を引く役目の植物も植わっている。

とにかく、ほんとに植物を知り尽くしている人がデザインしたんだなぁと行くたびに唸ってしまう。

 

そう言えば、このダンさんのセミナーが、数年前にここであって、その時に聞いた言葉がずっと頭に残っています。

庭を作る時には、焦らずじっくりと『その場の持つ'気'を観察し、それを生かすことが大切』。

気は、atmosphere。雰囲気とか、そういう、五感で感じ取る事が大切という事ですね。

以来、家の庭をどう言う風にして行くか、決まらず焦ってしまう時も、今は気を感じている時、とゆったり構えられるようになりました。

 

今回は、まだハイシーズンではないけれど、だからこそどうなっているのか?

宿根草の株って、株間って今時期どんな大きさ?

うちの庭の参考がてら、ジュジュをお供に行ってまいりました。

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途中、小川のせせらぎに癒されながら

 

 

さて、今の時期は、ゲラニウム・サモボーとアマドコロのコンビネーションが全盛期でした。

連なるアマドコロの白い花が、ふわふわしたニュアンスのダークなサモボーの間にシュッと入ってとてもアーティスティック!!ガーデンは芸術ってほんとにそう思います。

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もう少し前なら、クリスマスローズがたくさん咲いていたはず!

白いクリスマスローズと、クルマバソウのコンビネーションが面白かったです。

 

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このゾーンも相変わらず迫力ある。色々な色の緑!!

 

気になる今時期の株の成長具合もじっくり観察。

やっぱうちの庭の株より倍くらい大きい。

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そして、今時期もう一つガーデンの見どころは、ファームガーデンのカマシア群落でしょう!

これから全盛期へ向けて準備中と言った感じのローズガーデンを抜けていくと、

その先の草原にふわぁっと薄紫色、濃い紫色のパッチワーク。
まぁー素敵。
近づいてみると、カマシアが沢山咲いていました。

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実はカマシアはうちで今年初めて咲いた花でもあります。
去年の秋に、ポールスミザーさんの本の中に、オススメの球根として紹介されていました。
背が高く、とても丈夫で、草地などで点在させると自然な景観が作れると書いてあり、

どれどれ、やってみようと思って試しに植えていたのです。

でも、結局咲いたのは5球程度でちょっと草の勢いに負けてしまいました。

植えた時期が寒すぎたのかも?

 

だから、今回、このカマシアの景色を見た時に、

まさしくこれ、ポールスミザーさんの言っていたヤツやん!!と、とても興奮しました。

ところどころにリンゴの木も植えられていて、それがまた良いアクセントになっていました。

奥には、ヤギやヒツジがのんびりと草をはんでいて、それこそずっと眺めていたい気持ち。
ローズガーデンから、自然に牧歌的な雰囲気に移り変わっていき、

最後にヒツジが現われる設定もにくいわー。

遠くの方までヒツジがみえて、今朝は少し雨でイギリスっぽい風景に。

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やっぱり来てよかった。
花の全盛期でないときも、いつ来ても楽しめます。

さぁ、次はどうなっているかな?

北海道の短いガーデンシーズンは、自分の庭仕事も忙しいけれど、

こういう素晴らしいガーデンめぐりも忙しいですね。

めまぐるしく進んでいく、北海道の短い夏。

今年はどこまでやれるかな。

どんな収穫があるかな。

 

今の家に引っ越してきた当初は、自然のカオスっぷりに閉じこもりたくなった事もあるし、今だってそういう気持ちが起きないことも無いけれど。

 

目指したい世界があるから、きっとこれからも庭とともに毎日を歩んでいくのだろうな。

 

『庭は美しい秩序を保った混沌の世界』

『閉じこもったままじゃ、実は結ばない。立ち向かえ。』

コレ、観たいなぁ。


『マイ ビューティフル ガーデン』予告編 - YouTube