北の庭から、つれづれ生き物観察記

北の庭暮らしの仲間、犬、猫、鶏たちの奏でる愉快なハーモニー。彼らの暮らしを徹底観察‼︎

カイリばあちゃん

十勝はすっかり秋の空~

夕立のようなどしゃ降りの雨が続いて、

せっかくの気持ちの良い朝の芝生はベチャベチャ。

そして、湿気のせいか、虫が多い気がします。

庭の真ん中のシンボルツリーの楡の木の葉も、

何者かに取り憑かれて赤茶けている部分がたくさん。

何かの幼虫がいると踏んでます。

下に咲く、ジニアがその虫の糞の害で斑点が出ていることに気づきました。

なんか、今年は植物の葉の部分的な枯れが多くて謎だったんだけど、

きっとそのせいだと判明。

虫の大発生にはサイクルがあるらしいんですが、今年は蝶々や蛾がすごく多いです。


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気ばかり焦り、秋の植え付けが進みません!ニンバス助けて!

 

 

あら、やだやだ、カイリばあちゃんの近況を書こうと思ったのに、蛾の話になっちゃった。

 

さて。

 

カイリは今年の6月で15歳になりました。

耳はほとんど聞こえていない様ですが、

目はまだ見えているようです。

 

去年の春に、前庭障害が起き、

意に反してくるくると旋回してしまう症状がでました。

そこから、その症状は少しだけ残る程度に回復し、持ち直してきました。

ヨタヨタ歩きと回転はあるものの、

よく食べよく眠り、最近まではゆっくりと穏やかに暮らしていました。


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ところが、ここ1週間ほどの間に、

後ろ脚で立ちあがれなくなりました。

と、同時に頭と首の巻き込みと

脚をばたつかせ宙を搔く動きが激しくなってきました。

 

寝ていても起きていても、

意に反して頭と首が右側に曲がってしまい、

何もしないと頭部が背骨を超えるほど捻れてしまいます。

ひどい時には、背骨を軸にしてグルンと回ってしまい、

そして脚はひたすら宙を搔く。

その時、よく見ると全身の痙攣も起こっています。

立ちたいから手足をばたつかせているのかと思いきや、

これは痙攣の一種で、遊泳運動と言うそうです。

だから、自分でも止められない。

そうやってひとしきり身体がバタバタし、

体力的に限界が来たらグッタリ、

やっと一連の発作が終わります。

 

これでは穏やかな余生もへったくれもない。

とても辛そうで、急いで病院へ連れて行きました。

 

先生曰く、脳の中になにか良からぬものがあるのだろうと言う事でした。

痴呆でも旋回はするけれど、ここまで酷くはなりませんと。

色々とインターネットで調べて情報が集められる今日、

この診断については予想していたので、

さほどショックは受けませんでした。

 

知りたかったのは、それを治す方法ではなく、

カイリがもっと楽に、ずっとずっと最期のその瞬間まで、

できるだけ穏やかに過ごせるように私が出来ることは何かと言う事。

そして、現時点で痛みや苦しみがあるのかどうかという事。

 

先生はすぐに察してくださったようで、

これからをもっと楽に過ごすには、

脱水症状を防いで内蔵機能を高めてあげること。

抗癲癇薬を少しずつ使って、痙攣発作の頻度を下げること。

そして、床ずれを防ぐこと。

と教えてくれました。

 

床ずれは、場合によってはそれが原因で

死に至ると聞いたことがあり、対策はしていました。

脱水症状に関しては、口から水分を摂るだけでは足りないので、

自宅で点滴をしてみますか?との提案もあり、やってみることに。

薬は、頼みの綱。頼るほかなし。

1日3回の投薬で様子を見ます。

また、今の時点では、首の曲がりや回転、

痙攣などの時に痛みを感じているわけでは無く、

ただ身体が勝手に動いてしまうと説明も受けました。

 

そして、話の中で先生はさらっと、

これから先、どこまで頑張らせるのかを、

考えておくといいかも知れませんね、と口にしました。

 

ズキンと胸が痛んだけれど、

そっか、今のカイリは先生もそう考える状態にあるんだな、

と理解しました。

 

15年も一緒に生きてきた。

気持ちよく寝られず、食べられず、

意識朦朧としながら苦痛や痛みに耐える、

そんな状態になってまで生きて欲しいと願う気持ちは

私には全くありません。

 

ブリーダーさんのところで産まれて

3ヶ月でやってきたその時から、私の手に委ねられた命。

最期まで、カイリが穏やかに暮らせるような、

生活の質(QOL)をできる限り保っていくこと。

このことに関しては絶対に妥協したくないのです。

 
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 (点滴中のカイリ。夫に抱かれてスヤスヤ)

 

 

ところで、カイリが小さい時からお世話になっているその動物病院は、

私が大学生の頃、住んでいたアパートの近くにあります。

病院ついでに、若い頃のカイリとよく遊んだ河川敷に行ってみました。

 

あれあれ、なんと去年の台風被害で河川敷は丸ごと改修工事区域とされていました。

 

そっか~、がっくり。

 

残念だったけど、ちょっと遠くからその河川敷を眺めながらお昼を食べました。

カイリも、傍らでマットに横たわり、ぽかぽか日向ぼっこ。

 

懐かしい場所。

 

綺麗に整えられた緑の芝生が広くて広くて。

その横を大きな川がとうとうと流れ、

うねる水面が太陽を反射してキラキラ眩しい。

今までに味わったことのない開放感を感じて、

十勝に来て良かった~!

ここで犬と毎日走り回って暮らしたい。

そう思って川辺りでビュンビュン自転車を走らせていたのはもう17年も前のこと。

 

そして、私が大学三年生の秋、十勝にカイリがやってきたんだよね。
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 (ちっちゃな頃からねぼすけで食いしん坊。飼い主によく似てるなー)

 

大学4年生の時には、放牧実験のため3ヶ月間みっちり乳牛の世話をした。

この川で、牛の世話で汚れたつなぎと長靴を研究室の仲間と洗った。

カイリは張り切ってつなぎの端っこを持って、手伝ってくれたなぁ。

洗い終わったあと、みんなで青い空を見ながら昼寝した。

 

なんだろ、改めて診察を受けると、

やっぱりこうして一緒に過ごせる日はもう長くないんだな、

という実感が湧いてきました。

気がつけば目から涙が溢れてしょうがなくって、

サンドイッチの味なんて全然分からなかった。

どこまでも広くて青い空と、頬を撫でる秋の風が優しかった。

 

デザートのシュークリームは、カイリと半分こ。

差し出すや否や、バクッごくん!!!

はやっ!!

あまりにそのがっつきっぷりがすごくて、

うーん、涙はまだ早かったな、

と笑っちゃいました。

その日の夕方には、薬を包んだチーズと一緒に

手の指を食べられそうになり、指にミミズ腫れ。

痛い痛い。

なんて強い顎の力。。。

 

咀嚼が出来なくなったけど、舌や顎の力はまだまだあるんだね。

自ら食べる力もあって、美味しいもの、そうでないもの、

ちゃんと把握できています。

排泄も自力で出せているし、点滴と薬を使いながら、

まだもうちょっと頑張って暮らせそう。

 

日に日に衰えていく姿を感じて、

涙してしまう時もあるけれど、

本当にカイリが大変な時には、

しっかり支えられるように強くありたい。

 

いま、ゆっくりとカイリは覚悟のための時間をくれている。

 

大丈夫、私たちはきっと必ず、ベストを尽くせるはず。

カイリという存在が強く結んでくれた絆で、

これまでも色んなことを乗り越えてきたんだから。

 

これからの1日1日を、大切に暮らしていこう。



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(いつかの秋の朝の散歩。野生のホップを探しに行ったんだったかな?!

猫じゃらしが、朝靄の中でふわふわ揺れてました。)