北の庭から、つれづれ生き物観察記

北の庭暮らしの仲間、犬、猫、鶏たちの奏でる愉快なハーモニー。彼らの暮らしの観察レポート‼︎

犬を巡る冒険1.*The Crufts 2013 〜プロローグ〜

ちっちゃな頃から、犬図鑑をめくっては、胸ときめかせていた。

そこに写る、かっこいい犬、かわいい犬、面白い犬、

いかつい犬、ぶちゃいくな犬、いろいろ、いろいろ。

ふわふわ、もふもふ、つるつる、ぼさぼさ!!

 

それぞれの犬には、なぜそんな姿をしているのか?

ちゃ~んと理由がある。

そしてもちろん、

姿が違えば持って生まれた能力や性質もそれぞれ違う。

 

鼻を使って地面の匂いを嗅ぐのが得意だったり、

(匂いって一口で言っても、古い匂いが得意、

新しい匂いが得意なども、あるのだって!すごい!!)

目を使って獲物を追うのが得意だったり、

めちゃくちゃスタミナがある長距離ランナー、

ものすごいトップスピードで走る短距離ランナー。

怯える家畜をそっと集める冷静さと目力があるやつ、

怒って向かってくる家畜を留めるパワーあるやつ。

獣の住処の巣穴に自力で潜って仕留めるタフなやつ、

貴族のお膝に座って寵愛を受けるお上品なやつ。

挙げていくと、きりがないほど!!

 

というのも、

今日ある全ての犬種は、長い時間を経て、

人間の暮らしの中で生み出されて来たものなのだ。

 

 

 

一万年前に、犬と出会ってから、

人は獣の存在を察知できるようになり、

暗闇で安心して眠れるようになる。

そして、側に犬がいたから、

人々は家畜を囲って飼育することができるようになった。

 

文明の発達の背後にいた、

犬という大きな大きな存在。

この動物がいなかったら、

きっと人類はここまで発展できなかった。

野生で生きるより、

人間と共に暮らすことを選んだ生き物。

そしてそれは一万年もの間、

進化しながら続いて来た関係。

犬は生まれながらにして、人類のパートナーなのだ。

 

犬図鑑をめくりながら、

私はこのような犬と人が共に歩んで来た歴史に

強烈なロマンを感じていました。

 

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羊に似せた姿になった、コモンドール!!羊の中に溶け込んで、狼から群れを守ります。全身ドレッドヘアーです。ハンガリー出身

 

 

さてそんな犬オタクが大人になり、

犬たちと暮らし、しばらく経ったその頃。

ドッグスポーツやドッグトレーニング、

しつけ、訓練というものに、

すっかり疲れていた私がいました。

人と犬の理想の姿を追いかけるうちに、

結果や形ばかりを追いかけ、

自分や犬たちにもマイナスをつけてしまう。

気づけば、あれもこれも、させてはダメ!

と、禁止の多い犬との生活。

いつのまにか、心のゆとりがなくなり、

犬たちとの暮らしが楽しいと思えなくなっていました。

 

こんな風にキチキチとして、犬と暮らしたかったんだっけ?

昔に描いていた犬へのわくわく感が胸からすっかり消え、

ただ、なんとなく犬たちと暮らす毎日。

こんなんじゃなんか違うなぁ。

ある種の絶望に似た気持ちだってある。

そもそもなぜ私は犬と暮らしたかったんだっけ?

いったい私の、犬へのワクワクはどこいった??

 

そんな犬への純粋な気持ちを取り戻すため、

一度、自分の原点に戻ってみたら良いのかも。

そう思った時に、頭に浮かんだのが、

幼い頃に訪れたイギリスで見て感じていた、

犬と人との暮らしでした。

 

 

続く。。。

 

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好きだからこその凸凹道。それが私の犬の道。そもそも道なんて最初から無いのかもしれない。