家の敷地のそこかしらに、マルベリー(桑)の木が生えています。
引っ越して来た当初は別段、存在を気にも留めていなかったこの木々ですが、流石に10年も経つと、その存在感が増し、大きく立派な樹木に育ってきました。そして、夏にはたわわに熟した甘い実がたくさん食べられるようになりました。
昨年夏は、初夏に誕生した3羽の雛達と一緒にマルベリーの実を摘みました。
初めて見る大きな木(彼らにとっては)に大騒ぎの3羽。
キャーキャー言いながら、木の枝に登ったり、降りたり、こっちだよ、あっちにも行ってみよう!そんな声が聞こえてきそうで、とても楽しげでした。
トップルースター(勝手な造語です。群れの最上位のボスの意味)のサンちゃんは誰よりも高いところへ登り、いち早く見つけた桑の実をつんつくとテイスティング。たまに私の肩で休みつつ、キョロキョロと周囲の警戒も怠らず。この頃から彼はトップの気質が強かったようで、今も8羽の群れのトップに君臨しています。(わずか半年で既に!恐るべしサンちゃん!強すぎなのよアナタ)いつも感じることですが、初めて経験することに対して、どんな行動をとるのか、そこに個性が表れていて観察がとても楽しいですね。
さてさて、指先を紫色に染めつつ、みんなで集めたマルベリー。
ザルいっぱいに採れました。実を崩さぬよう、そっと洗って黄緑の軸を夫と「これ全部の軸を取るの、取らなくてもいい?!」だの「軸はジャムの味に本当に関係するのか」だのあーだこーだ言いながら、結局全ての軸をプツプツと外し、ホーローの鍋にほろほろと入れ、きび砂糖と一緒にコトコト煮ました。(レモンは入れたっけ?忘れちゃった!)
そして、じゅんじゅわぁっ(?!)と水気が出てくると口について出た。
「あ!これがホントのマルベリー色!」
よく海外の色鉛筆や洋服の色などで、マルベリーという表現がありますが、これかぁ、この色かぁと感慨深く。あまりみたことの無いような紫だけど灰色がかった、鈍い色に煮詰まりました。とても興味深い瞬間でした。(色って言葉で表しづらいですねぇ^^;)
「長期保存したいから、あともう少しだけ煮詰めよっと」
そうして、火にかけ、何を思ったか私は何か別のことに気を取られてですね。。。
気がついた時には。。。
キッチンは煙がモウモウ
ジャムはぷすぷす音を立て、
鍋ごと真っ黒に😱
んノォーーーーッ!!!!
あんなにチマチマと時間をかけて下処理したのが、ほんの数分で炭になっちまったのです。
きぇーーーー!!!(ご存知の方は、鯉登少尉ばりに激しくお願いします)
あぁ、悲しやシングルタスク人間。。。
そんなわけで、昨年みんなで摘んだマルベリーは完全にボツになり(ついでに鍋もボツに!追い討ちきぇーーーー!)一体どんな味のジャムだったのか、思い出すたびため息。
さて、今年もわが庭にまたマルベリーの季節がやってきた。
なんだかあの焦がしたダメージが大きくて、春はちょっと気乗りしなかった。
「でも、チビちゃん3羽とみんなで摘んだ事は、とっても楽しい思い出。
きっとこの桑の実が色づく季節が巡ってくるたびに、私は毎度あの日のことを思い出すだろうな。」
そんな風に思って今朝、林の中で黒く光るつぶつぶの実を口に含んだら、やっぱり甘くて美味しい。
。。。またみんなで摘まなくちゃ!!
ということで、きっと今年こそは、美味しい桑の実ジャムを食べる事ができるでしょう。。。たぶん。。。いやきっと。。。!!!
。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。・゚・。。・゚・。。・゚
《あとがき》
なんと2年半ぶりの記事です。
ご無沙汰しておりました&遊びに来てくださってありがとうございます!!
諸々の事情あり、長らくの不在でしたが、そんな中でもちらほらとコメントを頂いたり、
⭐️を頂いたりと、楽しんで読んでくださる方の存在をとても嬉しく思っていました。
我が家は相変わらず、ドタバタしていますが
みんな元気に庭暮らししております。
またぼちぼち綴っていこうと思います。
どうぞ、気長にお付き合いくださいませ。
毛むくじゃらの仲間一同、今後ともよろしくお願いいたします^^