北の庭から、つれづれ生き物観察記

北の庭暮らしの仲間、犬、猫、鶏たちの奏でる愉快なハーモニー。彼らの暮らしの観察レポート‼︎

卵の中で起きていること♪

今日はリリィの抱いている卵を検卵しました。

6個の種卵を入れて、1週間目に1個が無精卵だと分かり、卵は計5つになりました。
その1週間後の今日の検卵で5個のうち2個が中止卵となっていました。



検卵ってどうやるの?
検卵方法は簡単。
強い光で殻を透けさせて、中の状態を見るのです。
光は小型のLEDライトでも充分。
なるべく場所は真っ暗の状態にして、卵の尖っているのと反対の丸い方から光を当てます。
丸い方は、気室といって、少しだけ空気が入っているから光を通すのです。

最初の段階では、まったく中には物体は見られません。
光を当てて動かすと、白身に包まれた黄身がフワフワと動くのが見えます。
なんてことはない、いつも見ているあの生卵が入っているなぁという感じ。


 【1週間目】

中には、2センチ程度の黒い胚が見られるようになります。
同時に、黄身の中にできてきた血管も。
最初の段階と全く違うので、成長しているんだな、とすぐわかります。
よくよく見ると、胚が魚のようにピクピクっと動くのが見えます。
その様子はとても神秘的。
だけど、初めて真っ暗闇の部屋で見た時は何故かゾッとしてしまったのを覚えています。
いつも食べている卵の中に、生命がいるのをはっきりと目撃して、驚きと生命への畏怖のようなものを感じたのかな。
言葉では言い表せない感覚でした。

こうして1週間目でだいたい無精卵が判断できます。
何より、鈍角の方に気室がくっきりと見えるようになるので、私はそれを目印にしています。


   【2週間目】

光を当てると、気室以外はほぼ真っ黒く映ります。
気室周辺に少し血管が見えるくらい。
これで、ここまでは無事に育っている事がわかります。
あと1週間、ワクワクして待つのみです。
ただし、この残りの1週間で成長が中止してしまうことも多いらしく、要注意です。
今のところ、私の見てきた孵化ではこの段階で命を落とす雛はおらず、孵化に至らなかったものは無精卵と、気室の異常形態で初期に発生中止となったもの、そして雌鶏の抱卵放棄によるもののみです。

ところで検卵の写真をアップしたいところだけれど、毎回左手は卵、右手はライトで両手がふさがっていて写真が撮れないので、私の頭の中のイメージ図になります。(^人^)

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卵の殻の割れ方、全員一致の不思議!
卵から雛が産まれるって、簡単には言いますし、想像もしますけれどね?
そこにはちゃんと自然の法則があり、見てるとこれがまた面白くて。
昨日孵ったアローカナの卵の残骸。

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卵を割った殻に血管が見えるなんて、超非日常!!!
ちょっとドキッとするけれど、よーく見てみて!
これね、ふたつとも割れ方が同じなんですよ。
卵の丸い方寄りの4分の1位の場所から横に平行にクルっと一周して割れてるんです!
(  ¯﹀¯  )ドヤ
これ、発見した時面白かったなぁー。
調べたところ、気室との境目に嘴を入れて割るからなんですって。

いよいよ外に出る12~24時間前、雛は嘴打ちと言って卵の殻の1箇所に穴を開け、肺呼吸に切り替えます。
去年の人工孵化では、殻に穴は空いているわ、中でピヨピヨ呼んでるわ、でもなかなか雛が出てこないわでとても心配しましたが、それこそが嘴打ちの段階だったんですね。
母鶏がいる場合は、外から雛と相談しながら殻を破る手助けをするそうです。

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※母鶏ではない私たちはこんな感じ


その嘴打ちの準備段階として三日前位にまず卵の中で気室の膜を破って胚呼吸の練習をしてから、外に出て来るそうです。
だから、必然的に雛の頭が気室の方を向くわけなんですね。
その結果、雛はみんな、卵の中では同じ体勢を取っており、殻を割る位置も方向もだいたい同じになると言う事です。

ただ、人工孵化でペローシスという脚の奇形で生まれたペロちゃんの殻は、ガッタガタかつ斜めの割れ目でした。
きっと、クルっとキレイに一周するのに脚力も使ってるためでしょう。
(ペローシスは開脚した状態で生まれてしまうんだけれど、治す方法はちゃんとあるので焦らずに。原因は、発生後期の転卵の不備の確率が高いそうです。)

って事で、去年からどんどん鶏の発生から孵化の仕組みにハマりました。
知れば知るほど面白い!!
卵の中の雛が育ち、産まれてくる様子が一番わかり易かったのが以下のアニメーション。
最後の雛がなんか宇宙人みたいで怖いけれど、とても分かり易いんです。
BGMも雰囲気あるし。


さて、リリィの温めている卵からはどんな子が産まれるかな。
ただ、今までの卵と比べると気室が大きすぎたのが心配です。
もしかして、湿度が足りなくて卵が乾燥している?
取り越し苦労で終わるといいな( ˇ-ˇ )


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果報は寝て待て、

とジュジュ申しております。
この人も、クッション使いが上手くなったなぁ。。。

アローカナの雛、無事に産まれる

さて、その後の鶏小屋の様子を。

その前に、母鶏がこれから2羽になるので、以降、名前で呼ぶことにします。
 

ビオラ→先に卵を孵した雌チャボ。マフィンの母親。

リリィ→今、抱卵中の雌チャボ。今日から約一週間後に卵が孵る予定。
 
ペロ→雄チャボ。マフィンの父親
 

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※3羽はとても仲良し。手前がリリィ、奥がビオラ
 
 
本題へ入ります。
 
マフィンが誕生してから4日と半日後、ビオラがまだ温め続けていた青い卵、アローカナの雛が2羽孵りました。
ビオラ自身の卵を温め始めたタイミングと、私がオークションでアローカナの種卵を落札して届くまでのタイムラグが4日だったので、全てが予定通りです。
 
 
ところで、アローカナって?
アローカナはチャボより大きく、鶏の原種に最も近いと言われる鶏です。
頬の周りにイヤータフと呼ばれる房状の羽がついていたり、鉛色の脚をしていたり、青い卵を産むのが特徴です。
青い卵は普通の卵よりレシチンが約2倍、ビタミン類も豊富に含まれているそうです。
 
以前に育てていたローズとマリーがボリスブラウンという、採卵用に改良された鶏で、そのせいかとても身体が弱かったので、卵は1年中採れないけれど、より野生種に近く丈夫な鶏を条件に探しました。
ただしその分、人間に慣れにくいと言う噂もチラホラ。
それだったら育てにくいのかなぁ?
野性的で、さらにオスだったらすごい凶暴なのかなぁ??
憧れ一方で、不安もむくむく。
でも、どんな鶏なのか、知るためには育ててみないとわからないってことで、2羽だけ孵してみることにしました。
 
 
マフィンが産まれてから、次の卵が孵るまで

ビオラはマフィンを世話しつつ、アローカナの卵を温め続けていました。

調べたところによると、先に雛が孵ると、温めている卵も放置して雛の世話に切り替えてしまうチャボもいるとかで、このタイムラグの間、私達人間はヒヤヒヤもんでした。

もし、ビオラがこの青い卵を温めるのを辞めたとしたらすぐさま取り上げて孵卵機に投入、人工孵化への切り替えをせねばなりません。

とりあえず、夜の間はビオラはじっと寝ているのでひとまず安心。ただ昼間は日に日にマフィンがチョロチョロよく動くようになってきているから、昨日なんかは見ていると巣箱の中、あらゆる場所に卵をコロコロ転がしてあっためつつ、マフィンの世話をしつつと言った感じ。

かなり雑に卵が扱われ始めているなー、と心配でした。人工孵化の時には、雛の誕生の三日前位から卵を転がしてはならない、と学んでいたんだけども。。。


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※あっ!!マフィンがすってんころりん、な瞬間。
 
しかしそこはやはり、母鶏がよく分かっているのかな?
ほんとに産まれるの???の心配をよそに、今朝見に行くと、あらっ!!!
茶色い雛がチョロチョロしてるじゃないですかー!!(。•ㅅ•。)♡
やっぱり人間は全然わからないけど、母鶏は分かっているんだろうなぁ。
卵の中の雛の気配とか、ぜーんぶ分かっているんだろうなぁ。すごいなぁ。
 
 
アローカナの雛はとても元気、逞しい。
チャボの雛の生まれたての壊れそうな弱々しさに対して、アローカナの雛ははやく外の世界を見たい!っと言う感じの力強さがあります。
既に、ビオラの背中に乗ろうとしたり、お腹の下をトンネルのように行ったりきたり。
2日ほど、めったに姿を見せなかったマフィンとの違いがすごいのです。

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そして、人間の手も全然平気~♪
逃げもしない、一切警戒しない。
思っていたよりおっとりな感じ??
でもやっぱり生まれたてだから、トロけるように眠る眠る。
イヤータフのホッペがふくふくしてカワイイのぅ。
よくよく見ると全体的に毛が長くてボサボサっとしている。

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あれまぁ、もうご飯をついばんじゃってるよ。
あなた達いったいいつ生まれたの?!
あまりの逞しさにわたしゃビックリだわよ。
 
 
 
ビオラ、抱卵から子育てモードへ。
それで、またひとつ感心したのが、ビオラの様子!
もう温める卵は無くなった!って言う気持ちなのか、巣箱に雛を置いて思い切り砂浴びしていました。

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お疲れ様~!!
 
ビオラは人間が雛に手を伸ばしても、怒ったりしなくなりました。
それなので、アローカナの雛達は私が捕まえようとしてもまったく怖がりません。
って事は?
今までマフィンを触ろうとして手を伸ばすと怒っていたのは、マフィンと言うより温めていた卵を護るためなのかな?と考察中。
手を入れると、卵を護るために威嚇していたビオラをしっかりと見て、4日間過ごしているマフィンは、アローカナ達と違って人間の手に敏感に反応して逃げ惑います。
困ったなー、そういう事だったのか。
やっぱり自然に反するタイムラグ孵化は、こういう点でも望ましくないなぁとまたひとつ勉強になりました。
 
残るリリィは、人間が巣箱に手を入れても怒りません。
この性質の母鶏の雛はやはり人間になつきやすいだろうなぁ。
でも、意外に雛が産まれたら警戒心が芽生えるのかもしれない?!
 
しばらく考察は止まりません。
 

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鶏小屋で繰り広げられるドラマに釘付けになりつつ、
家の外にも目を向けてみると、
オオバナノエンレイソウが静かに満開でした。
心が落ち着く~(((^-^)))
 
 
 
 

五月、のどかな朝に

新緑の季節のちょっとだけ手前の今時期は、タンポポが全盛期です。

朝に庭の見回りをして、植物達の状態をチェック。



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忘れな草のような花をつける、ブルネラ・マクロフィラ。
今時期に花を咲かせる上に、夏には大ぶりの葉が茂り、こんもりと育ってくれるという、花壇には貴重な宿根草
昨年の秋に植え付け、さっそく小さなブルーの花を付けて楽しませてくれます。



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お皿のような形で、朝露を溜める姿が一番好き!アルケミラ・モリス。
ハーブの1種でもあるみたいで、別名レディ・マントル
明るい葉の緑と、この折り目のついた葉が面白い。

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中を掻き分けて見ると、あるある!
たくさんの、折りたたまれた小さな葉っぱたち!!(((^-^)))
クシャっとなっていて、やがて開いていく様子は、子供の頃に折り紙や広告で作った蛇や、ちりめんじゃこを思い出します。


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ビンカ・ミノール。
これはとにかく強い。
今のところ、どこに植えても枯れることなく、地を這ってつるを伸ばし、早春からどんどん花を咲かせます。
木の根元や日陰などなどグランドカバーに最適。
挿し芽でもどんどん増えるから、我が家でも増殖中。
頼もしい宿根草



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ギョウジャニンニクの葉と、水仙のコラボレーション。
色合いが好き。
左側から、タケノコのようなギボウシがニョキニョキ。
日に日に大きくなっています。



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ブドウという名前のついた色のビオラ
めちゃくちゃきれいです。
たくさん花を咲かせています。
百花(ももか)という園芸用に育種されたブランド?!ビオラみたいです。
一目見て気に入ってしまって、やっぱり今年も買っちゃった、ビオラ苗。
秋頃に、この百花の種が市場に出回るらしいのでぜひとも入手したいところ!



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青、緑、黄色。ちょっと赤。
かいりはつくし探しに夢中の様子。
遠くに雪を被った日高山脈がよく見えます。


のどかな朝でした。
Have a nice day!!


オマケ

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あーぁ、なんかオモロイことないかなー
by ネロ




チャボの雛が誕生


昨年初夏に、種卵を購入し人工孵化させたチャボ達が無事に育ち、今度は彼らが雛を孵し、育てるという世代まで成長しました。

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※去年の7月頃撮ったものです

去年は、人工孵化からの育雛を通して、たくさんの事を経験し、鶏の成長をしっかりと間近で観察させてもらいました。
今年は、抱卵から子育てのチャボの親子の行動観察に忙しい。(@_@;)

チャボは、食用の卵を産むために改良された採卵種の鶏よりも野生に近く、本能が色濃く残っているため、自らが産んだ卵を抱き、雛を孵し、その後は雄鶏も含めて家族で雛を育てるそうです。

我が家のチャボは雌が2羽とオスが1羽。オークションで種卵を購入したので、兄弟なのか、はたまた異血なのか詳細はわかりません。近親交配には強いと言われている鶏ですが、去年産まれた世代同士の交配は今回が最初で最後にしようと思っています。

まだ寒い二月の暮れ頃から、ちらほらと卵を生み始め、4月頭に1羽が抱卵を開始しました。
そして昨日の、昼過ぎ、割れた卵の殻が、親鳥のすぐそばに転がっているのを発見!小さくピヨピヨ、と可愛らしい声も聞こえます。3週間きっちり、温められた卵からとうとう雛が孵ったのです!!

ずっと同じ格好で、ひらべったくなって卵を温め続けている母鶏のお腹の下では、静かに、でも確実にことは進んでいたのです。
母鶏は、まだ孵るはずの卵を温めつつ、雛を温めています。

卵から孵ったばかりの雛は、濡れていて、だいたい12時間ほどでふわふわに乾きます。
雛は殻の外に出て2日ほどは、お腹に蓄えた黄身の栄養があるので餌や水は必要ありません。
殻から出る時にエネルギーを使ってクタクタ。
少し動いて鳴いては崩れ落ちるように眠りこけます。
そうしているうちに殻の中では丸まっていた足腰が、徐々に強くなってきてスックと立って歩けるようになります。
その段階から、餌や水が必要となります。

昨日はそっと母鶏の羽を押し上げて見たけれど、なかなか雛は奥に護られていて見られません。
チラッと動くものが見えた、程度です。
雛の姿をひと目見たい私としては、じれったいけれど、母鶏としては完璧な護りです。
産まれたばかりの雛は寒さにも弱く、母鶏も神経質になっています。
そっと見守ることにしました。

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(※2羽での抱卵は危険!悪い例です。
後に詳しく記事にします。)


さて、翌朝、母鶏が餌を食べに少し巣を離れたそのわずかな合間に、その姿を見ることが出来ました。
母鶏がいなくなった雛は、身体が冷えてしまうので命がけで鳴いて母鶏を呼び戻します。

母鶏は、水を

ダッシュε≡≡ヘ( ´Д`)ノ

で飲みに行き、
餌を

ダッシュε≡≡ヘ( ´3`)ノ

でついばみ、
大急ぎで巣に帰ります。

あぁ、子育てってどの動物でもこういう事なんだなって感じます。
人間も、お母さんは自分のことは全部後回しですもんね。

母鶏は雄が巣を守るのは当然としている様でも、巣箱の境界から中に少しでも雄が入るとめちゃくちゃ威嚇して寄せ付けません。
人間でも、子供が産まれたら、夫がうっとおしいと感じるようになった、などたまに聞くけれど、それはこんな風に、新しい命を育てるという本能の深〜い部分に刻まれていることなんじゃないかと、誰にも教わらずに雛を育てているチャボを見ていてふと思いました。
きっと、もう少し雛が大きくなったら雄もイクメンとして育雛に参加できるのではないかな??
その様子を観察するのが楽しみで仕方ない私です。

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Welcome to the new world!!
マフィンちゃん!(と命名しました(^-^)b)


はじめまして

広い草原で、犬と一緒に暮らしたい!!と夢見て、北海道は十勝に移り住みはや15年。

2016年5月現在、犬2頭、おしゃべりな黒猫1匹、そして3羽の猩々チャボと暮らしています。

庭にはアカゲラエゾリス、キタキツネなどなどがひょっこりと遊びに来ます。

家は、離農された一軒家を中古で購入、十勝の畑地帯の中にあります。

引越した当初は、芝生で犬と遊ぶだけで良かったはずが、むくむくとイングリッシュコテージみたいにしたくなってきて、ただ今ガーデニングの勉強中です。

生き物達と気持ちよく暮らしていける空間を作るために、日々試行錯誤しています。

とにもかくにも、動物や植物の観察が趣味で、調べ物(ネットサーフィン)が好きなので、いろんな観察での気付きや日々の出来事、調べた情報を忘れないように記しておきたいとブログをはじめてみました🎵

どうぞヨロシクお願いします(^-^)/

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