北の庭から、つれづれ生き物観察記

北の庭暮らしの仲間、犬、猫、鶏たちの奏でる愉快なハーモニー。彼らの暮らしの観察レポート‼︎

群れを護ったペロ

7月7日、七夕の昼下がりにあったこと。

まだ、生々しくて思い出すにも胸がキリキリと痛み、苦しくなります。

その日、午後から数時間出かけていた私は、家に帰ってくると、久しぶりの良い天気なので、鶏たちを小屋の外に出しました。

小屋の外のフェンスの運動場の扉も開けて、花壇の中など、少しの時間耕してくれるかな、と思いながら。

すると、鶏たちは嬉々として扉から運動場の外の世界の庭へ出て、ローズブッシュの下で虫を捕まえたり、楽しんでいました。

そして、畑を探検し、家のそばの木立の下で、夢中になって虫探しを始めました。

ちょっと、その場所はデッキにいる犬の目が届かないけど、家の近くだから大丈夫かな、と目を離し、わたしが家の中に入ったそのすぐ後。

突然、けたたましい鶏たちの鳴き声が空気を切り裂きました。
ただ事ではない声。

すぐに窓に向かうと、目に入ってきたのは、さっき鶏たちがいた場所で、正にキツネが宙を跳んでいる瞬間。
目線の先は、塀に隠れて見えなかったけれど、間違いなく鶏がいる。

大声を上げて、大急ぎで外に出る。
扉を開けて、現場に向かうと、そこには異常に静かな鶏たちの群れがいて。
キツネは忽然と姿を消していました。

しんとした、群れ。
誰かやられた?
すぐにメンバーをチェックする。

最悪、弱い雛がきっと1羽持って行かれてしまったのでは、との予想を裏切る結末。

群れのリーダー、ペロの姿がない。

跡形もなく、いない。

急いで鶏たちを小屋に入れて、犬達を放してキツネを探すけれど、草丈も高い時期で、走っていった方向すらわからない。

道路に出ても、何事も無かったかのように静かで、途方に暮れる。

ペロちゃん、ペロちゃん。
嘘でしょ。。。

悔しさと、悲しさと、ショックで涙が溢れ出す。
どんなに怖かっただろうか。
痛かっただろうか。
苦しんだだろうか。
今、どこで、どんな姿になっているのか。
もしかしたら、近くにいるかも知れないのに、助けにすら行けない。


その日の午前中、庭に放していた鶏たちを、犬と集めていた時。

犬に慌てふためいたビオラがけたたましく鳴いた時、すぐさま小屋から飛び出してきて、犬に向かっていったペロ。

それは、雛が叫んでも同じ。すぐに助けに来ていた。

きっと、きっと、雌や雛を守るためキツネにも向かって行ったんだろう。

その勇姿ですら、野生を相手にして、どんなにあっけなく散ったことかと思うと、キリキリと胸が締め付けられる。

悲しすぎる結末。
気を緩めた一瞬の出来事でした。

朝には、バルブダンベルの雛たちの小屋掃除をしている様子を、群れから離れて機嫌よくウッドデッキで眺めていたのに。

ほんの少し前には窓からネロと一緒に名前を呼んでいたのに。

卵から育てて、ようやく1年。

よく人に懐いていて、立派な尾羽と、ふさふさの金色の羽を見せびらかしてツツツ、と八の字を描き、求愛ダンスを見せてくれる。
そんなペロは遊びに来るお客さんの人気者でした。

わたしが期待したようには雛の世話はあまりせず、イクメンではなくて、少しだけがっかりもしたけれど、群れの安全はいつも気を張って護っていました。
そして、命懸けで、群れを護り抜いていった。


今まで、私はたくさんの動物と暮らし、その命を見送ってきました。
けれど、ここまで胸の痛くなるような別れは初めての事です。
ほんの数分前には、窓から名前を呼んでいた存在が、居なくなってしまうなんて。


子供の頃は、シートン動物記の銀ギツネの話が大好きでした。
人間に狩られる者の立場になって、逃げて逃げて!と銀ギツネを応援しながら読んでいました。

だから、キツネも命懸けだから、憎めない。
最初はそう思いました。
悪気の無い動物のことを、憎みたくなかったのです。

でも、そんなことは、綺麗事でした。
朝方、夕方のコケコッコーが聞こえなくなった。リリーもいつも1人。
ほんとうに、いなくなってしまったんだ。
かわいかったなぁ。
日が経つにつれて、ペロの存在を想うと、どんどん許せなくなる。

宝物を、盗られた。
そしてその命を、とても残酷な形で奪われた。
その事を思って湧いてくる感情に、嘘はつけません。

キツネの絵を描くのが好きでした。
でも、ほんとに今はもう二度と描きたくない。

もちろん私の、鶏の管理が甘かったのは言うまでもないけれど、それをいくら悔いたところでペロはもういない。

ペロが命をかけて護った鶏たちを、私たちも二度とこんなことが無いように、徹底して護らなければなりません。


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※ペロの最後に撮った写真


鶏と暮らすこと、それは私にはもう無くてはならない生活です。
とても新鮮で、幸せな体験をたくさんさせてくれる。小さくとも、自然のサイクルをより身近に感じさせてくれる存在。

だけど、気を抜くとこんなふうに一瞬にして心をどん底まで突き落とされるのだという事を思い知りました。
鶏は、犬や猫とは違い、自然の生態系の食物連鎖の中に常に入っている生き物だと言うことを。

残った鶏たちは、また何事も無かったかのように、ニンバスかマフィンをリーダーとして群れを成していくのでしょう。彼らは単純で、とても逞しい生き物です。決して振り返って嘆いたりはしない。

また、私たち人間には知恵もあれば、大昔からのパートナー、犬という心強い存在もいます。
彼らのお陰で、今まで鶏小屋は被害なくやって来られたのもあります。もっと、彼らが力を発揮できる環境を整えたいと思います。


昼下がりにはペロを思い出して、まだまだ胸が痛みます。だけど、気が済むまで泣いたら、顔を上げて、また日々を歩んでいこうと思います。



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雨粒の音に驚いて跳び上がっていたペロ。
そんな様子ひとつひとつが、可笑しくって可愛くってね。
だけど、ほんとは誰よりも勇敢だったんだね。
わたしは、あなたを一生忘れない。














カンパニュラ・ウェディングベルのお話

季節は夏に突入ですね~。

三日続けて良いお天気!!

ソフトクリームが無性に食べたくなる、スカッと晴れた十勝の青空は最高です。

 

朝、起きて庭が朝靄に包まれていたら、その日は青空の予感。鳥のさえずりと、靄に包まれた景色はとても幻想的です。

 

わたしは、秋の朝靄もかなりシックな趣があって気に入っているのですが、真夏の朝も目覚めたらすぐ、外に出たくなるくらい好きなんです。

それはなんといっても、朝の日差しの中の植物が本当に美しいから。

朝露に濡れて静かに咲く花を見る喜び。

そして、夏は植物の開花が特別早くて、昨日の夕方には蕾だったものが、朝にはもう咲いている。

その咲きたての姿を、驚きと共に発見することも楽しみなのです。

十勝の夏の朝はひんやり涼しいから空気も気持ち良いですしね。

 

さて、そんな初夏の朝、ここ数日わたしを心躍らせてくれている花と、そのちょっとしたエピソードをご紹介。

 

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カンパニュラ・ウェディングベル(ダブルフリル)

 


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ロマンティックな名前にピッタリな花姿ですよねぇ。ドラマ、風のガーデンでも登場していたんだとか。うちの庭では今年はじめてお目見えです。

ポロンポロンとベルのように釣り下がって咲き、白い二重のフリルの姿がとんでもなく魅力的です。


面白い事に、どこから見てもフェミニンなこの花を、最初に欲しい!!と言ったのはオットなのです。

理由は、プックリしていてかわいらしいのと、その花の中に蜂が入りに来る様子を見るのが楽しいから、だそう。

へぇ~、蜂かぁー。なるほどなぁー。

と思って昨日の夜にその事を話していたら、今朝、確かにちゃんとミツバチが花に入っていくのを目撃しました。

しかも、律儀にひとつひとつ、ほとんどの花に訪問していました。

さすが、働き者だなぁ~。

 

消えたウェディングベル。

実は、この花の苗は二年前にも迎えていたのですが、翌年には何故か庭から消えていなくなってしまっていたのです。

ややや???あの、ウェディングベルはいずこ?

丈夫で旺盛に増えるって書いてあったけれど、うちには合わなかったのかなぁ・・・と思ってガッカリしていました。

しかし、諦めるなかれ、です。

庭から消え去ってしまったにも関わらず、わたしは次の年に3株の苗を購入。

めげずに3箇所に植えました。

ウェディングベルよ、ウェディングベル、あなたの好きな場所はどこ???

その答えを知るために。


大丈夫、うちにはほぼどんな宿根草でも育つ(少なくとも死なない)、魔法の花壇があるのです。笑

それは、以前にも写真で載せたことのある、コッツウォルズ風の、家の玄関ポーチのすぐ脇の小さい花壇です。

その花壇は、南東の方角にあり、建物で西日がさえぎられる事や、夏の暑い時期にはすぐ傍に立つ楡の木の陰のおかげで高温になりづらい場所なのです。

そこに、2株と、食卓からすぐに見える試験区の花壇に1株。その年には、問題なくすくすく育っており、冬を迎えました。

 

そして翌春・・・。

クロッカスが咲き、水仙ムスカリ、チューリップ。

そして、ゲウム、トロリウス、アルケミラモリス・・・などなど、懐かしい顔ぶれが若葉を出し、すくすくと育つ中・・・。

 

ウェディングベルが、またおらへん!!!


なんでー、なんでー、なんでやねんねんねん~~~♪


関西地方に住む姉の家から、一足先に咲いたよ!!!と送られてくる同じカンパニュラ・ウェディングベルの画像・・・。

うわぁ、めっちゃきれいやないか・・・。

うちは、やはり今年も絶えたよ、とガッカリ肩を落として話していました。

 

どうにもこうにも諦め切れなかったわたしは、目を凝らして探しました。

魔法の花壇でも消えるって?そんなことある?いや、ない!

どこかに痕跡はないか?小さな芽が出ていないか?

去年育っていた時の、葉の形は??茎の色は??

記憶を思い出し、それが全部なくなっていたとして、新しく生えてくる姿はどんな?と想像をして。

 

・・・すると、どうも怪しいヤツがいるのです。昨年植えた付近に。

その姿を見て、昨年春、二人で草取りをしていたときの、こんなくだりを思い出した。


わたし「ちょっとまって!ウェディングベルちゃうかな、それ。」

オット「え?雑草じゃないの?」

わたし「ウェディングベルちゃうのー?」

と、言いつつ、その時はその芽を残したのですが、その後も一向にあのベルが咲く気配を感じられず、わたしはやっぱり雑草だったか、と根こそぎ抜いてしまっていたのです。

それを回想してピンと来ました。

 

これなんや!!!これがそうや!!!きっとウェディングベルなんや!!(握り拳と共に)

 

それらはよくよく見ると、植えた三箇所付近のそこかしこにいる。

でも、悲しいかな同じくらいに雑草もそこかしこに、いるのです。

だけど葉の形が怪しい。とっても、におうぞ。

最終的に、雑草であってもいいから、わたしは今年、この草の行く末を見ていくことに決めました。

その草をめぐってまた、今年も同じような会話が庭で繰り広げられました。

試験区の花壇の中の草取りでの事。

 

オット「これ抜いちゃっていいよね?」

わたし「あかん!それたぶんウェディングベルやねん!」

オット「ほんとに?!どこからどう見ても雑草にしか・・・。」

わたし「いや、もうそれしかいない。きっとそれが、ウェディングベルや!去年もおんなじこと言って抜いたねんで~!!!三株もいなくなるなんてありえないしあれは丈夫で云々(悲痛な叫び)」

 

オットはそれ以上何も問わずに、その雑草とわたしをそっとしておいてくれました。

その後、その雑草はあまり大きくならずに、先端の葉と葉の間に小さな白い花を付けました。

そう、この段階なのです。

なーんだ、やっぱ雑草だった、って抜いちゃう時期は。

ハコベとか、そういう何がしかの野草が、白い小さい花をつけたように見えるのです。

しかも、背も低いから釣鐘のような、あの大きい花を付けるようには全く見えなかった。

でも。

抜きたい気持ちをぐっと抑えて我慢。

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咲かぬなら、咲くまで待とう、カンパニュラ・・・。


そう、この雑草にとってはここからが本番でした。

ゆっくりゆっくり、背が伸び、そして最初白っぽかった小さな花は、やがてゆっくりとぷっくりふくれて緑色の房のようになり、その雑草のひょろりとした茎と葉の間から垂れ下がりました。

もう、その姿は雑草ではありません。

あの、カンパニュラ・ウェディングベルそのものです!!!

 

花はほんとうにゆっくりと釣鐘の形に変化するので、やっぱり何度も疑ったりもしたけれど。

信じてよかった!!

 

こういう経緯があり、咲いた喜びひとしおです。

喜びのあまり、大変おおげさに書いてしまいましたが。

単に、春の株を見分けられなかっただけの話です。悲

でも、やっと咲いたという話です。嬉

 何気ない日常を、ドラマティックにお届けいたします。笑

 

最後に今朝の一枚です。

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セントーレア・モンタナやオルラヤ・グランディフローラが生育旺盛で、それらのわさわさっとした中に混ざって咲く白いベルたち。

その一帯はとてもメルヘンチックな雰囲気をかもし出しており、写真を撮っていると、まるで小人になって、深いベルの森に迷い込んだような気持ちになってきます。

 

あ~、素敵。ほんとに、素敵。

 

ぼくは蜂になりたい。ぶぅ~ん



雛達の成長-猩々桂チャボとアローカナ-

 

やっと、やっと、十勝にも青空が戻って来ました♪

 

雨の日も、涼しくて良いけれど、こうも続くとうんざり。。。

なーんて思っているのは人間だけ。

鶏たちは土砂降りの中でも、小屋の外で大半の時間を過ごしていました。羽毛の防水効果にビックリな毎日でした。

雛達だって、頭の柔らかい羽をびしょびしょにさせても喜んで走り回っていました。子供はエネルギーに溢れていて、何でも楽しんでしまえるのは、どんな動物も同じかも。

5月生まれのこの雛たち、それぞれのキャラクター、特徴がわかってきたので、今回はそのことを記録しておきたいと思います。

 

 

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猩々桂チャボ、マフィンの成長

一番最初に誕生した、猩々桂チャボのペロとビオラの子、マフィンは雄だと判明しました。

今はちょうど真っ赤な鶏冠が生えてきて、尾羽もシュッと生えてきました。

ちょうどミニミニチャボの形。とってもかわいい時期真っ盛りです。


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このマフィンの性格は、生まれたときから肝が据わっている様子が伺えましたが、雄だと判明して納得です。

眼光が鋭いというか、強いというか、妙に力強いのです。目が据わっているともいう。ギョロリ。

虫や餌のありかを、見つけるのがとても上手です。

そして、この大きさでありながら、父親ペロよりずっとワイルド。

昨日もみんなが怖気づくサイズのミミズを躊躇なく捕獲!!

自分の身体よりも長くて、嘴より太いこのミミズ、果たしてこのマフィンのちっちゃいお腹に納まりきるのだろうか、と心配して見ていると、案の定、飲み込むのに苦戦して、喉をエグエグとしています。

嘴の先っぽから、しばらくミミズの尻尾が見えていました。ギャー

想像すると、けっこうグロいんですが、ミミズ苦手な私にはとても頼もしい存在。

というのも、ペロとリリーは人工孵化で、ある程度の大きさまで室内で育てたせいなのか、ちょっとミミズに疎いのです。暴れるミミズにどん引きすることも。

ビオラは何か食べれるものには、イケイケドンドンなんですけれど、やはりミミズのサイズによっては諦めます。

本当は、鶏の雄って群れには一羽でいいと思っていたけれど、こんなに頼もしいとこの先が楽しみになってきて手放せるかどうか・・・。

ミミズや地中の虫を、喜んでついばむ鶏と一緒に畑を耕す楽しみの一心で、初代鶏に続いてチャボを迎えたのです。

ペロ親父に下克上しちゃうかもだけど、しばし見守ってみよう。


 

 

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アローカナ、ニンバスとハーマイオニーの成長

二羽生まれたアローカナは、雄と雌がそれぞれ一羽ずつでした。

まず、性別が判って、名前を付けました。

雄がニンバス。

雌がハーマイオニー

由来は、ハリーポッターシリーズです。


ニンバスは、ハリーの箒の名前です。とっても速くて強い、魔法の箒。

そう、とにかくアローカナ達は速いのです、とにかく。

身が軽くて翼をよく使って高い所に乗ったり、猛ダッシュしたり。

動きの一つ一つのテンポがすごく速くて、写真もブレブレ。

ニンバスって呼んでみると、彼の雰囲気にとてもよく似合うので、そう呼ぶことに決めました。

鉛色の不思議な脚の色や、シューーーっとした動きのせいかな。

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ニンバスの性格は、おっとり控えめです。

彼の得意技、頭上を飛ぶ羽虫をジャンピングキャッチする動きは、バスケットボール選手が3Pシュートを打つときに似ています。

ジャンプした最高地点でボールを手から放すあの動き。

まるで空中に留まっているかのような、あれですよ、あれ。

ニンバスも、同じくキュッと空中で留まってから、首だけキュッと伸ばして虫を捕らえるのです。

きゃ~、カッコイイ!!

文章で上手く伝えられないのがとってももどかしいです。いつか、動画をば。。。


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※こんなにちっさかったのに!

 

ハーマイオニーは、生まれたときから一番、好奇心の強い雛です。

身体が小さいときはいつも、ビオラ母さんの羽の中からキョロキョロと外の様子を伺っていました。

少し大きくなってからは、朝、小屋の扉を開けると真っ先に外へ出て行くのが彼女の日課。

餌を食べるよりも先に、外の世界を見たいんです。雨の日も、おかまいなしに。

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木の枝から枝へするするとバランスよく羽を使って飛び歩き、突然私の足元まで低空飛行してきて驚かせたりします。

頭と身体を使って恐れることなく、果敢に挑戦する。

そんな様子はハリーの親友の、賢くて好奇心旺盛で、その旺盛さの余り、時に痛い目にあったりするハーマイオニーにぴったりではないでしょうか。

(マフィンに比べたら、ハリポタシリーズへの思い入れが強すぎて、マフィンが可哀想なくらいなのですが、マフィンはマフィンで私の一番得意な焼き菓子なのですよ!!笑)

 

そして、アローカナズは、どこか心細そうな声でヒィーヒィーと普段の口数が多いです。

特に餌の時間、外に出す時間、そして夕暮れ時なるとヒィーヒィーとか細い声でよく鳴きます。そのときは、首を高く伸ばして鳴きます。

これ、種としての特徴なのかなぁ?!そしてこれは、いつまで続くのでしょうか。

成長していくと、コッコッコッに変わるのかな?

 

 

 

っとまぁ、こんな風に、雛達は順調に育っています。

今のところ案じているのは、雄同士の相性ですが・・・。


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※雄同士。仲良く水?を飲み交わした幼き日々をわすれないでいてくれたら。。。

そしてチャボとアローカナの身体の大きさの違い。

アローカナとチャボの生活テンポ(スタイル?)が合わないようなら、別宅計画も立てていますが、そんなに心配することも無いような。

みんな、今後どう成長していくかとっても楽しみです。


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大きくなったけど、まだまだビオラ母さんが必要な雛たちでした。

九死に一生

今月26日で14歳になる愛犬カイリーが、危うく虹の橋を渡ってしまうところでした。。。

一昨日の夜のこと。


胃捻転の一歩手前、胃拡張だったそうです。


胃捻転の恐ろしさは、身近にそれで愛犬を亡くした人もいて、理解していたつもりでした。

ですが、いざ症状が出てみるとそうとはすぐに判断できるわけでなく、もっと別の何かしらの病気かと思ってしまっていました。


胃捻転とは、胃がお腹の中でぐるりと回転してしまうこと。
そうなると胃の入口と出口で捻れた腸管が絞まり、胃からガスが出ていけず、身体中にその毒素が回ってしまい、死に至るという恐ろしいものです。

細身で、胸の深い犬に起きやすいと言うことから、コリー系のうちの2頭には要注意のものでした。
普段から、食後には激しく動かさないように意識はしていました。


いつも通りに夜ご飯を食べさせて、しばらくしてから、夫がカイの異変に気付きました。


その様子を整理してみると、

足取りがおぼつかず、ふらふらとしながらもドッグベッドに入ってしきりにクルクル回る。(落ち着こうとしているような)

後脚を折り曲げて座るものの、前脚を前に出せない様子で横になることが出来ず、また立ち上がりふらふらとよたつく。(これを繰り返す)

息はハァハァと速くて荒く、大きく口を開け涎がポタポタと落ちる。舌もダラリと垂れ下がり、しわしわになっている。

頭はやや下にさがり、目は虚ろ。目を細めているような時もあり。

身体はブルブルと小刻みに震え、痙攣のように大きく震える時もあり。

口はこわばって、開けにくそうだけれど、ごくたまにパクパクと大きく開ける仕草。

唇や、舌の色は血の気を引いて真っ白。

上から見た肋骨の辺りがいつもより膨らんでいる。

など、とにかくいつもと違う様子で具合が悪く、苦しそうです。

慌てて夜間の診察を動物病院に頼もうと電話しました。

ただ、その時は唇の色が白い事や横になりたがらないこと、息が荒いことを話しましたが。。。

この苦しそうな様子が伝わらなかったのか、夜間病院からは、それが何かしらの貧血によるものならば、血液を検査する必要があり、その検査は夜間だと出来ないそうで、朝の開院まで待っていつもの病院へ行くように言われました。


カイは、つい、3ヶ月ほど前に、前庭症を発症していたので、フラつきはそれが再発したのか、脳に異常が?と疑うけれど様子が少し違う。

とにかく唇が白かったので、それを心配して調べると溶血性貧血というものと症状が似ていました。

溶血性貧血と言うのは、なかなか治らない病気らしく、一年後の生存率もすごく低いということを調べて知って、大ショック。

もし、この病気だったら。。。と。
この病気でも、早期の治療が重要になってくるとの事で、もう私たちにできることは、ただ安静にさせて少しでも症状を悪化させないこと。

大好きな羽毛布団に乗せ、わたしにもたれるようにして横に寝かすとフッと力を抜いて横になる事ができたので、そのまま一緒に寝て朝を迎えました。

この時には、荒い息も少し治まり、眠ることができた様。
ただ、夜中に何度もハァハァと息が荒くなり、立ち上がる事もあり、その度に身体をさすって横に寝かせました。



朝イチで病院へ向かいます。夫も有休。

もう、すっかり溶血性貧血だと思い込んでいたわたしは、これからやってくるであろう別れを考えて、涙が止まりませんでした。

一緒に生きてきた年月、その思い出が走馬灯のように思い返されました。


結局、獣医さんに様子を話して、触診などされていくと、どうも胃拡張しているようす、と。
ガスが溜まってお腹が硬く、触ると痛がりました。

と、そこでハッとしたのです。

肋骨の辺りがいつもより膨らんでいたこと。

前脚を伸ばして横になることが出来無かったこと。

それをわたし達はそれまで重要視しておらず、そう言えば。。。と先生に伝えると、ならばますます胃捻転の手前の症状だと。

胃が捻転が何かしらで少し戻ってガスが口から出せたのか、少ししか回らなかったか、が幸いだったと。。。


なんて運の強い子なのでしょう。。。


もし、胃捻転だったとしたら、もう今頃はこの世にいません。
わたしが想像していたよりもずっと重篤で危険な状態だったのです。
九死に一生スペシャルです。


どんだけ痛くて苦しかったろうと思いました。
震えて、息を荒くして、耐えてたんだなぁと。
そんな中でも、わたしに身体を預けると眠ることも出来た。。。

もうね、これからは夜も一緒に寝ることにしようと思いました。

どれだけいつもそばにいたがってるかが、痛いほど伝わってきました。

犬は2頭になり、猫も増え、目をかけてやる事も減ってしまっていたけれど、この子はわたしと一番長く過ごしてきているのです。

一緒に海を泳ぎ、川で遊び、氷の上で釣りをしたり。フリスビーの大会も出たし、セミナーにも出たし。そう言えば、言うこと聞かなくて、悩んで悩んで、泣いていた日々もあったなぁ。

最近は歳を取ったからと一緒に出かけることも減っていたけれど、もっともっと、一緒に過ごす時間を増やそうと思いました。


結局、カイは病院でそのまま、もしもの時のためと検査のために半日入院となり、今後は薬と食事のケアで再発防止に努めます。

病院でたくさんお世話になり、スタッフさんにもかわいがられ、今日の診察はご機嫌、朝から体調も良さそうでした。

老齢のため、たくさんの検査が必要で、何かしら不具合は出ていて、完全に良い状態にはなれないのだけれど、これからはできるだけ張り合いがあって、快適で穏やかな生活ができるように、気を配って行こうと思います。



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ほんとに良かった。。。



◇庭の草花たち◇6月上旬北海道

久しぶりに書きます。

といっても、書いていたの、だけど消しちゃうんですよ、誤操作によって。。。…>_<…

アプリと相性、合わないのかも。早くも引っ越し考えちゃったり。

頭の中も生活も、6月は慌ただしく過ぎています。

 

ところで、今年の十勝はちょっといつもと違う。

とにかく、雨の日が多く感じています。

梅雨っぽい毎日。

夜は冷えるから、暖房も入れちゃってます。

けれど、やっぱり植物達は季節に合わせて生長しています。

 

最近のウチの庭のベスト草花いきます↓

 

◇ヘリアンセマム・チェビオット◇

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くすんだ緑色と、ピンクオレンジ。

イギリスのスコットランドイングランドの境目チェビオット丘陵。

その境目=ボーダー=ボーダーコリー(犬種)の故郷=わたしの心の故郷です🎵

 

このひとは、地面を這うように枝を伸ばして広がります。

まとまりにくいので、ひとくせあるけど、すっごくスタイルあるヤツ。

名前も、姿も好きなので、食卓からすぐに目に入る位置に植えてあります。

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ほんとうはある程度切り詰めてやると、この茶色の木部が短くなってすっきりとまとまるそうです。

高さのあるレンガの花壇からだらりと咲かせたい。

そういう雰囲気。

 

 セントーレア・モンタナ◇

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紫の花がセントーレア・モンタナ。

アメニモマケズ、わっさわさ花を咲かせてただいま、満開に。

雨だから、撮影が遅れてしまって良い姿、取れないね。

もっとも、わたしはこの花の蕾の状態の格子状の模様も好き。

ウィリアム・モリスのデザインに使われていそうな趣があるのです。

そしてまた、このモンタナ君は、うちの庭の花としてすごく大事な要素を持っている。

すごく丈夫であること。

引っ越してきた時は1輪だったけど、いまはご覧の通りです。

ありがたいの一言。

早めに咲くので、この花が咲くのを合図に庭が賑やかになっていくイメージ。

 

 ゲラニウム・ローレンス◇

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ローレンスは、珍しい種類だと思うな。

ホームセンターではもちろん、ちょっと大きなナーセリーでも見かけない。

この可愛いゲラちゃんは、旭川の上野ファームさんからのお迎え✨


ゲラニウムって、ほんとうに沢山の種類があって面白い。

背が腰くらいに高くなるものから、20センチくらいのものまで。

全体的に、ふわぁっとソフトな印象を与える姿が特徴かな。

ただ、茎が長くて、まとまりにくそうなもの、形を気にしなくてもこんもり育つものがありそう。

花も、大きいのから小さいものまで。

色も白から青系、ピンク、紫系。

どちらかというと、寒色系が多い気がしています。

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※このローレンスは、花弁に入る脈が美しいのです。

うちには、ことしゲラニウム・ジョンソンズブルーという、大きくなりそうな種類も仲間入り。こちらはメジャーな品種。

まだまだ小さくって、花は来年のお楽しみかな。

 

 

ひとまず庭からは、この3種のご紹介でした。

 

 

ところで。。。

たいていの花の図鑑って、花だけの写真とその高さや広がりをセンチで表したものしか載っていないことが多い。

ガーデニングをする上では、それじゃ情報が足りなさすぎる。

 

どんな雰囲気、空気をまとっているのか。

わたしはそれを知りたい。

大きくふんわり広がる、モサモサっと茂る、勢いよくシュッと伸びる、

ぎゅっとコンパクトにまとまる、などなど、そういうこと。

なので、わたしはどうして花図鑑、とか称されるものに

その花の全体像が載っていないのか、とても不思議。

強いて言えば、春、夏、秋、冬の姿も載せて欲しい。

花だけが、花咲いているときだけが、その植物の姿じゃないでしょうと。

 

 

と疑問に思って調べていくと、海外のガーデンサイトでは、人のシルエットに対する植物のシルエット、そして四季のうつり変わりに伴う、葉の色の変化も示されていました。

 

そう!!

 

こういう情報ですよ、アマチュアガーデナーがめちゃくちゃ知りたいのは!

そして、すごいのが、あなたにむくガーデンデザインは?とかってイエス、ノーで答えていくと

植え込む植物のプランニングが出てくるサービスもあった!

出てくる質問は、花壇の面積や日照時間、方角、そしてガーデニングにかけられる時間や庭の用途などなど、それはそれは沢山。

庭文化の歴史の違いを感じます。

もちろん、日本にも日本庭園っていう素晴らしい歴史ある技術があるのだど、一般ピープルには敷居が高すぎる。

ちなみに、そのサイトでうちの花壇はギボウシとか多めのシェードガーデンがベストって

出てきました。

しかし、えー、それはつまんない。。。バラが良い、バラをもっと植えたい!

とかって結局そうなっちゃうんだけど。


 

 

ガーデニングは、アートに限りなく近くて。

花の色はもちろん葉の質感やボリューム、シェイプ。。。そして花色を合わせる時期。

そういう知識や経験が大切なんだと、やっていくうちにわかってきました。

その花の持つ空気感、雰囲気は身近に見て、育てて、感じ取っていく楽しさもあり。

それが経験値ってやつかも。

だから、これ!と思った苗を庭に迎えて、実験のように植えているのが、食卓からすぐ目に入る花壇。

ここが、わたしのリアル花図鑑です。

始めて育てる宿根草が、どんどん大きくなって花を咲かせる時は、ほんとうにワクワクします☺️


しわっしわのおばあちゃんになった時、こんな↓風に植物たちを操って、色とりどりの庭を創れるようになっているのかな?!

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※上野ファームさん2015年5月下旬頃


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※上野ファームさん2015年夏頃


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マーガレットが満開

やっとやっと晴れました、十勝!

無いはずの、梅雨がこちらまでやって来たのかと思うくらいに珍しく、
雨が続いていました。
 
ストーブも、扇風機も手放せないような、5月からの寒暖の変化には参ってしまいます。
でも、季節は順調に進んでいて、今朝はマーガレットが満開になっていました。
 
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朝日が差してまるで絵の中に居るような、ひとときでした。
 
じーーっと雨に打たれつつも、セントーレア・モンタナは生長を続けていて
 
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たくさんの蕾と、花びらが。

ふさふさの紫の花は、太陽が昇ってくると開きます。

 
昨日から、雛たちも運動場から外に出て、畑や庭を楽しんでいます。
 

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といっても、まだまだ小さいし、カラスなんかはいつも不穏な感じで近くをウロウロしているので油断大敵。
 
昨日の夫は、日曜大工でチキンクープの整備の傍ら、雛たちの子守りに忙しい様子でした。
 

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※わらわら。群れ感が出てきました。

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※身を隠せる草の中は本能的に安心するよう。うとうと。
 

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※ブロックの上はあったかくなる事をみんなよく知っています。はねをのばしてコロリと寝そべり、日光浴♪
 
 
そういえば、アルプスの少女ハイジに出てくるペーターは、ヤギ達に山の草を食べさせるための守り番をしていたなぁーと思い出しました。
 
草を食べさせている間は、寝転がって、空を見て、ヤギの個性もよく知っていて。
 
太陽の傾きを見て、ヤギを下山させて。
 
鶏の群れの気の向くままに、そばでついて見守る中に、ちょっとペーターの日常を垣間見たような気分になりました。
 

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※懐かしくなって、ハイジを本棚から持ってきました。
そうそう、ペーターは時にヤギを危険から守るため命懸けでした。危険な崖に行きそうなヤギを2人で止めるシーン。ペーターが脚を捉え、動物の気持ちがわかるハイジは、おいしい草でヤギをおびき寄せ、方向転換させたのです♪危機一髪!
 
 
そういえば、一昨日から、エゾセンニュウがとっても良い声でないています。
去年一昨年と、あまり近くで声が聞こえなかったので、嬉しいです。
 
ジョッピンカケタカ(鍵は掛けたか)、と鳴いているといわれるエゾセンさん、今年は、
ジョッピンカケタカヨ???ってニュアンスで鳴いています。
 
うん、今年のエゾセンさんは、上手いわ~。
歌が上手い人みたいな感じかな?
 
鳴くのが求愛だとしたら、やっぱり歌が上手い雄はモテるんだろうか?
 

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※ネロは、顔に似合わないかわいい声でよく喋ります。今朝も、その声で夫を意のままに操っていました(笑)
 
 
 
 
 

鶏の「巣ごもり」本能とその解き方

昨日からこちらは雨。。。
 
庭に出られないから、半ば強制的な休み、気持ちはゆっくりと過ごせたりする。
 
植物にとっても、わたしにとってもひと休みの恵みの雨の日です。
 
 
 
さて、今回は鶏の話シリーズいきます。
 
卵を産んだあと、温めるのは鳥類達の常識!?ですが、我らが鶏に関して、その行動は果たしてどうなっているのでしょうか?
 
 
 

鶏の巣ごもり本能「就巣性」

「巣ごもり」は鳥が卵をある程度の数産み、卵を温めて巣にこもっている状態のことを言います。卵を抱いていると言う意味の、抱卵も同じような状態を指します。(英語では、broody chicken, broody hen)
 
巣ごもりは、本来鳥類の雌であれば備わっている本能ですが(カッコウとか特殊なやつらは除く)家畜化されている鶏は、品種によってこの本能(就巣性といいます)があるものとないものがいます。
 
鶏が野生だった頃、卵を産む時期は、子を育てる春と秋に産む季節性のものでした。
そこから、私達人間が、その卵をいつでも食べられるように、季節関係なく毎日卵を産むよう鶏を品種改良してきたのです。その結果、毎日卵を産む鶏(採卵鶏と言います)は、上に挙げた「巣ごもり」の本能が無くなりました。(まれにある個体もいるようです)
 
※ちなみに、スーパーで売っている白色の卵は「白色レグホン」、赤色の卵は「ボリスブラウン」という種類の鶏の産んだものです。
 
 
一方で、採卵鶏として改良されすぎていない野生に近い種類の鶏は、巣ごもり本能(就巣性)が残っており、ある程度の数の卵が巣に貯まると、抱卵をはじめます。
 
文字通り巣に篭ってしまうので、餌も水も最低限しか取らず、一日中じーーっと巣に座っています。
それはそれはまるで地面から磁石で引っ張られているかのように、ぺちゃんこになって座っています。
たまに、卵を優しく転がし、首を伸ばしてせっせと自分の周りに敷き藁を寄せ集めます。
 

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で、こう言う見た目の行動も明らかに変化するのですが、すごいのは、なんとその間は鶏の体温までも上がっていると言う事実です。
そして、さらにお腹の羽が抜けます。きっと直接皮膚を通して温めた方が熱や湿度が伝わりやすいからでしょう。
 
こんな驚きの巣ごもりという本能(就巣性)ですが、共に暮らす私たちにとっては時にやっかいな性質でもあります。
 
わたしは今回、リリーがあたためる卵が無いにも関わらず、巣にこもって出てこなかったり、ほかの鶏が温めている卵までも奪って温めたりと、なにかに突き動かされるように行動する様子を目の当たりにして、この本能がいかに強いものなのかをまざまざと感じると同時に、悩まされもしました。
 
そりゃ、無事に卵を温めて雛が産まれるのが鶏にとっては自然な事なので、そうさせてやりたいのは山々ですが、彼らを飼育管理する私達人間は、その命をコントロールしていかなくてはなりません。
 
通常雛が孵る21日を超えて巣ごもりしていると、鶏はどんどんやせ細り、顔色も悪くなってきます。母体が危うくなってくるのです。そしてその間、精神状態も、リラックスとは程遠い神経質で不安定な状態になっています。
 
また、他の鶏の卵を見つけて横入りし、複数で折り重なるように巣ごもると、生まれた雛が圧死してしまう事もあります。
 
そこで、こういったトラブルを未然に防ぐためにも、この素晴らしいけれども時にやっかいな"巣ごもり"を、人為的にやめさせる方法があるのでご紹介。
 
 

巣ごもり、抱卵モードを解く方法

巣ごもりを解くには、ポイントが2つ。
 
①その鶏の上がった体温を下げること
②巣や卵のある環境(シチュエーション)を変えること
 
今回、参考にしたのは、この動画。
コッツウォルズ・チキンズさんのもの。
 
Broody Chickens -Dos and don'ts-
 


Broody Chickens - Dos and Don'ts - YouTube

 
この方によると、巣ごもり解除(break brooding)は、見つけたらできるだけ早くするべし!!だそうです。
 
パンケーキのように、ぺっちゃんこになって卵を温めれば温めるほど、その身体には熱がこもり、体温は上昇するようになっているため、なるべく早いうちに巣ごもりは辞めさせた方が良い、との事。
(それに、無駄に痩せてしまうのも防げますね)
 
用意するものは、鶏一羽が入る網のケージと、餌と水を入れる容器、地面からケージを浮かせるための木の角材のようなもの二本。
 
ケージが網なのと、床から浮かせるのはできるだけ鶏の身体の周りに空気の流れを作り、効率的に冷やすためです。(止まり木を入れるのも、床から鶏を離すためのひとつの手としてオススメ)

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※セッティングのイメージ図。ポスター風に描いてみました。
 
 
また、ひとつのケージには絶対に、一羽の鶏しか入れないこと。複数入れると互いに温めあってしまい、体温が下がりません。
 
ケージを置く場所は、その鶏の群れのいる小屋やランにします。そうすることで、ケージの中の鶏も群れの鶏と網越しに交流でき、次に群れに戻した時、仲間はずれにされません。
 
ケージに入れておく時間は、三日三晩です。この間は、可愛そうだけれどずっとひとりにさせます。夜だけ群れに戻したりもダメです。
 
これで、たいていの鶏は巣ごもりを辞めるそうです。
 
ケージは、ペットキャリーでも良いそうです。そして、ケージの上にはほかの鶏が登って糞落とすのを防ぐためにプラスチックトレイを置きましょう、とも。
プロフェッショナルな気づかいですね。
 
この方の、白い鶏を抱く手つき、ケージに入れる手つき、これもプロフェッショナル。
鶏を怯えさせない動きで素敵です。
 
 
 
さてさて、わたしは、リリーにこれを参考にしてやってみたところ、二晩目には解除されていました。

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※面会中のペロ
 
ただし、巣ごもりが長かったリリーは、爪がすごく伸びていて、床の網に引っかかってしまい、爪が剥がれ、流血沙汰になってしまいました。
 
即、オロナインを塗りましたが、翌日は脚が痛そうで、地面を引っ掛けないので可哀想でした。なので、鶏を金網の床のケージに入れる時、爪に要注意です。もし、爪が伸びすぎている場合はチョンチョンと爪切りで切ってやるのがよろし、です。
 
 


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無事に巣ごもり解除されたリリーは、ペロと寄り添い、また穏やかで騒々しい?!毎日を元気に送っています。
 
 
巣ごもりを辞めさせるには、鶏を水に浸ける方法も広く知られていますが、効果が薄いことや、水に濡れることは鶏にとって非常にショッキングな事なので止めましょう、と動画では話されていました。
 
他にも調べると三日三晩隔離して水のみ与え絶食させる、とも記述がありましたが、餌を与えても問題ありません。ただでさえ食べてない巣ごもり鶏なので是非、あげて欲しいと思います。
 
できるだけ、動物に苦痛を与えずに暮らしていきたいし、その方法を探って、知恵を絞っていくための情報はとても貴重です。
困った時に、目で見る事が出来る動画の心強い事。
 
欧米ではバックヤードチキンと言って裏庭で鶏を飼育する家庭も日本よりずっと多いようです。
それだけに、飼育用品や飼育のヒント、コツを学べるサイトもとても多いのです。
こんな情報がもっと身近になり、日本の庭に、鶏が増えると嬉しいなと思います。
庭の鳥だから、庭で飼いやすいし、家畜なので想像以上によく慣れます。
彼らはいつだって、誰よりも熱心なわたしのガーデニング仲間です。
 
 
さて、鶏の魅力を語り出すと止まらなくなるので今回はここまで!
 
とっても長くなりましたが、鶏のお話、巣ごもり編でした~!
 
 

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全員集合、家族写真。
遠い目をして夕飯を待つ。。。